英・Guardianなどによれば、オーストラリア警察は13時30分(現地時間)より、ビットコイン発明者ではないかと噂される人物クレイグ・ライト氏の自宅を家宅捜索しています。
それによれば、現在10人以上の警察官が、シドニー郊外にある同氏所有の邸宅を家宅捜索しているようです。
Bitcoinの発明者は日本人ではない?
Bitcoin発明者に関しては、これまでサトシ・ナカモトの名前が上がってきましたが、本名や国籍など、詳しいことは何も分かっていませんでした。同名の無関係な人物が、激しいメディア攻勢にあったことも記憶に新しいかもしれません。
こうした中で米・Gizmodoは、クレイグ・ライトと名乗る人物のオーストラリア税務局における面談記録を公開。これは、オーストラリア税務署で、昨年2月におこなわれた面談であると説明されています。
インタビューの中でクレイグ・ライトと名乗る人物は、「2009年からビットコインの発明者であることを隠してきたが、いつかは世界中の人にそのことが知られることになるでしょう」と語っています。
一方のオーストラリア税務局は「この件についてコメントできない」としています。
(こちらはクレイグ・ライト氏が、ビットコイン関連カンファレンスで語る映像)
サトシ・ナカモトとクレイグ・ライトの関係は?
2014年に発表されたGizmodoの調査報道によれば、サトシ・ナカモトの弁護士がクレイグ・ライトという人物だった可能性が指摘されていました。こうした繋がりからも、今回の報道を信憑性のあるものと考える人は少なくないようです。
そして米・Wiredは、クレイグ氏がサトシ・ナカモトであると3つの証拠を挙げて強く主張しています。具体的には、ブログの記載内容やメールアドレス、そして削除されたブログ記事です。
他にも、Wired誌はリークされた文面や、クレイグ氏の資産などから考えても、彼がサトシ・ナカモトと深い関係を持っている可能性があると述べています。(ただし一方で、これが “でっちあげ” の可能性も否定していません)
現在のところは、クレイグ・ライト氏が何者なのかということについて(偽名なのかも含め)、全貌は明らかになっていないようですが、再びこの話題が騒がしくなってきました。
ちなみに、ビットコイン・コミュニティーはどうやら今回のニュースに対して、冷静な反応。幾度となく、サトシ・ナカモトの正体が噂されて、その度に消えていったこともあり、また同時に、ビットコインがもはやサトシ・ナカモトという表象を必要としないほどに、人口に膾炙したからだと言えるかもしれません。
参考記事
http://www.theverge.com/2015/12/8/9875898/bitcoin-creator-craig-wright-house-raised-police