Vice、カナダにも「Viceland」を開局:カナダ最大の通信会社と提携

テック, メディア

公開日 2015/11/26 20:24,

更新日 2015/11/26 20:24

無料記事

先日、ケーブルテレビへの進出を発表したばかりのViceですが、カナダでもケーブルテレビでの放送を来年に開始することが発表されました。

先日のアメリカでのVicelandの開局を発表した際、「これは世界中に我々のネットワークを形成するための第一歩に過ぎない」と語っていたCEOのShane Smith氏ですが、早くもそこから一歩先へと踏み出した格好です。

現地通信会社と提携、カナダ独自の放送編成を計画

カナダでケーブルテレビの放送事業や、携帯電話事業を行っている「ロジャーズ・コミュニケーションズ」(以下ロジャーズ)は、2014年の10月に、Viceとパートナーシップを組み、Viceに対して、テレビやモバイルディバイス通じたViceのコンテンツ配信、コンテンツへの投資を柱とした、三年間の契約を結んでいました。

今回、ロジャーズは、自社が所有するテレビチャンネル「The Biography Channel」の放送を終了し、2016年の冬から、Vicelandの放送を開始します。具体的な日程はまだ明らかにしていません。

トロントにスタジオも開設

また、今回の開局に合わせ、トロントに「VICE Canada production」の専用スタジオも開設されます。

この専用スタジオを拠点に「見過ごされがちな問題や話題を取り上げる番組を制作する」として、9つの「Viceカナダオリジナルシリーズ」の番組が放送されます。具体的には、先日の記事でも取り上げた「Gaycation」や、今回新たに発表された「Cyberwar, RISE」などがViceカナダで制作される予定となっています。

また、アメリカのVicelandでは制作しないとしていた報道番組もカナダでは制作するとしており、「アメリカのVicelandとは異なるチャンネルになる」と明言しています。

元々はカナダの新興メディアだったVice

カナダにも開局することになったViceladですが、これを単なるグローバル戦略と捉えるのは間違いかもしれません。Viceは元々モントリオールで誕生したパンク雑誌だからです。

Viceの設立たちは全員がアメリカ国籍ではなくカナダ国籍を持っており、CEOのShane Smith氏もカナダのオタワで生まれ育ち、オタワのカールトン大学を卒業しています。

先週カナダの新首相に就任したジャスティン・トルドーにも、3月にインタビューを行っています。

Viceカナダが制作した動画も多数ありますし、Viceがカナダに進出するのはある意味ではとても自然な流れだといえます。

Vicelandもカナダを足掛かりに世界に広がっていくのでしょうか?

参考記事

http://www.theguardian.com/media/2008/mar/30/pressandpublishing.tvandradioarts?gusrc=rss&feed=media

https://www.linkedin.com/in/shanesmithvice

この記事は、ライセンスにもとづいた非営利目的のため、あるいは社会的意義・影響力の観点から無料で提供されているコンテンツです。

良質なコンテンツを取材・編集して翻訳を届けるため、コンテンツをサポートをしてくださいませんか? みなさまの有料購読は、良質な記事をライセンスして届けるための重要な収益源になります。

月額3,200円で有料購読をはじめる
著者
headline 主管理者
おすすめの記事
政治・国際関係

ニュース解説:カリフォルニア州雇用法案AB-5の成立は、「搾取との闘い」か?

有料記事

9月18日、米カリフォルニア州で、ギグ・エコノミーの労働者をこれまでの「独立した請負労働者」ではなく、「従業員」として再分類する可能性のある法案が成立した。2020年1月1日より施行予定の同法案は、上···
塚本 大
政治・国際関係

ナイジェリア国民、南アフリカから一斉退避:その背景は?

有料記事

南アフリカの最大都市ヨハネスブルクや首都プレトリアなど起きた移民排斥を背景とする暴動によって、アフリカの二大経済大国であるナイジェリアと南アフリカに緊張が生じている。暴動が激化する中、9月9日にナイジ···
石田 健
テック, メディア

NYTによる衝撃のFacebook暴露記事:その内容とポイントは?

無料記事

11月15日、米・New York Times(NYT)紙に衝撃的な記事が登場した。この記事は「Delay, Deny and Deflect: How Facebook’s Leaders Foug···
石田 健
テック, メディア

月は誰のものか? 宇宙を専門とする弁護士が回答する

無料記事

この写真は、おそらくこれまで撮影された国旗の中で最もよく知られたものだ。APOLLO 11 MOON LANDING / AP PRESSバズ・アルドリンが、月に立てられた初のアメリカ国旗を横にして立···
石田 健
管理者
政治・国際関係

フェミニズムとは何か?:なぜ女性の権利ばかりが主張されるのか

無料記事

わたしたちは、フェミニズムの時代に生きている。フェミニズムを時代性やブームのように捉えることに異論はあるかもしれないが、#MeTooムーブメントや韓国の書籍『82年生まれ、キム・ジヨン』のベストセラー···
石田 健
政治・国際関係

なぜ平和の少女像を「日本国民の心を踏みにじる行為」と感じる人びとがいるのか?

無料記事

国際芸術祭『あいちトリエンナーレ2019』の企画「表現の不自由展・その後」をめぐって、現在も議論が続いている。混乱の発端には、平和の少女像の存在もあった。一部の政治家は、平和の少女像が展示されることを···
石田 健
編集長より

職が減っていく文系院生は、今後いかにサバイブしていくべきか

無料記事

将来を有望された研究者が、自ら命を絶つという痛ましい事件が話題を集めた。「家族と安定がほしい」心を病み、女性研究者は力尽きた:朝日新聞デジタル下記記事にある通り、この事件は経済的困窮を苦にしただけでな···
石田 健
政治・国際関係

ポリティカル・コレクトネスの時代とその誤解:なにが「ポリコレ疲れ」を生んでいるのか?

無料記事

アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプが勝利したことは、全世界で多くの衝撃を持って受け止められている。なぜトランプが勝利したのか?あるいは、なぜ事前調査で優勢と見られていたヒラリー・クリントンが敗北し···
石田 健
政治・国際関係

文化の盗用とは何か:所有/簒奪という二項対立を乗り越える

無料記事

文化の盗用、あるいは文化の簒奪と訳される「Cultural Appropriation」という概念が注目を集めている。6月25日、アメリカの著名セレブであるキム・カーダシアンが「Kimono」と名付け···
石田 健