Spotify、ワーナーミュージックとのライセンス契約完了:3大メジャー全てと再契約しIPOへ盤石

テック, メディア

公開日 2017/08/29 23:30,

更新日 2017/08/29 23:30

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音楽ストリーミングサービスを運営するSpotifyが、ワーナーミュージックとライセンスの再契約を締結したことをBBCなど複数メディアが報じています。

同社は、2017年4月にユニバーサルミュージック、7月にはソニーミュージックとの間でライセンス契約を更新しており、今回のワーナーとの契約により、三大メジャーレーベル全てと再契約が完了したことになります。

レーベルとの関係は良好

ワーナーミュージックは、チーフ・デジタル・オフィサーのオレ・オーブルマン氏によるコメントとして、Instagramの公式アカウント上で以下のように述べています。

ここに至るまでに時間はかかったが、未来を見据えた、互いにとってバランスの取れた契約になったという点で、それだけの価値があるものだ。Spotifyと我々は、音楽の価値をさらに高め、アーティストにとって新たな利益を創り出し、世界中のファンをエキサイトさせるための革新的な手段を作り上げてきた。現在の成長ペースを維持するだけでも、音楽サブスクリプションで新たなオーディエンスと領域を獲得していく上でまだまだ大きなポテンシャルを秘めている。

また、Spotifyのチーフ・コンテンツ・オフィサーであるステファン・ブルーム氏は、米テックメディアのRecodeに対して「ワーナーとのパートナーシップは、アーティストとファンが互いに結びつく新たなミュージック・エコノミーの成長に寄与するものになるだろう」と語っており、両者の関係が良好なものであることが伺えます。

Spotifyとメジャーレーベルの間では、ロイヤリティを巡って長期に渡る交渉が行われてきました。Music BusinessWorldwideが2016年に伝えているところでは、当時Apple Musicはレーベルに58%を配分しているのに対してSpotifyは55%となっており、契約更新にあたってこの比率をAppleと同水準にすることが求められたとのことです。

しかし、その後のSpotifyのユーザー数増加やサービス拡大のおかげか、前述した4月のユニバーサルとの再契約では、アーティストの新曲を有料会員限定コンテンツとして2週間配信するといったサービスを提示する代わりにロイヤリティを従来の55%から52%に引き下げたと伝えられています。

今回のワーナーとの契約の詳細については明かされていませんが、先行する2社との内容に準じるものであると考えられます。

2017年末にはIPOか

2017年末から2018年初頭にかけてニューヨーク証券取引所への上場予定であると噂されているSpotifyにとって、今回の契約締結は非常に大きな意味を持ちます。

2017年7月時点でSpotifyの有料会員数は6000万人に達しており、音楽ストリーミング業界でトップを独走しています。しかし、2006年創業の同社が10年以上をかけて獲得してきたユーザー数の1/3以上に相当する2700万人を、Apple Musicはローンチからわずか2年間で獲得しており、トップの座は盤石であるとは言えない状況があります。

上場を間近に控えた同社としては、猛烈なスピードで追い上げてくる競合の存在を考慮してもなお、今後の持続的な成長が可能であることを投資家に示す必要がありますが、その意味で3大メジャーレーベル全てとパートナーシップを構築できているということは、何よりの説明材料になるというわけです。

音楽ストリーミング一本足でありながら世界最大の企業であるAppleと熾烈な競争を続けているSpotifyですが、今回の契約完了に伴うサービス拡大や上場に向けた動向など、今後ますます注目を集めることになりそうです。

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