世論調査で米国人の72%がロシアを敵視していることが判明

公開日 2014/03/16 22:32,

更新日 2014/03/16 22:32

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編集部注:本記事は翻訳家・平井和也氏の寄稿。同氏は、人文科学・社会科学分野の日英・英日翻訳をおこなっている。

ウクライナ情勢を巡って欧米各国、ロシア、ウクライナ、クリミアがそれぞれの立場から主張を繰り広げている中で、米NBCニュースの報道で興味深い事実が明らかになったので、以下にご紹介したい。

 

ロシアに否定的な米国人

今月5日から9日にかけて行われたNBCニュースと『ウォール・ストリート・ジャーナル』の最新の共同世論調査によると、米国人の72%がロシアを敵対国だと考えていることが明らかになった。さらに、米国人の63%がロシアのプーチン大統領に対して否定的な意見を持っていることがわかった。プーチン大統領に対して肯定的な意見を持っている米国人はわずか5%しかいなかった。

今回の調査で判明したロシアを敵対国だと答えた米国人の割合は、1995年の調査開始以来、最も高い数字だった。冷戦終結後の1995年は、ロシアを友好国だと答えた米国人は56%であり、敵対国だと答えた米国人は35%だった。今回の調査でロシアを友好国だと答えた米国人はわずか19%にとどまった。

今回の調査は、欧米の指導者たちがウクライナ情勢について厳しい批判を続けている中で、米国人のロシアとプーチン大統領に対する考え方が急速に変化している現状を反映している。

 

オバマ大統領の対応について割れる米国人の意見

一方で、ロシアのクリミア占領に対するオバマ大統領の対応については、米国人の意見が割れている。43%が支持、40%が不支持であり、17%がどちらとも言えないと答えている。

このように意見が割れる中で、米国人はウクライナ情勢を注視しており、米国人の89%がロシアのウクライナに対する侵略についての報道をチェックしていると答えている。

 

ウクライナへの最善の対応策についても割れる米国人の意見

米国政府がウクライナ情勢に対してどのような対応を取るのが最善かという問題についても、米国人の間で意見が割れている。米国人の48%(民主党議員の53%、共和党議員の50%を含む)が、米国は他国との協調の下でロシアに対して経済制裁かまたは外交的な制裁のみを加えるべきだと考えている。

ロシアに対して米国が単独で対応すべきだと考えている米国人はわずか5%しかおらず、米国の関与なしでEUが単独で対応すべきだと答えた米国人は26%だった。

 

ロシアに批判的な雰囲気の中での自然な結果

今回の世論調査で明らかになった米国人のロシアに対する否定的な意見はそれほど驚きではないのではないか。というのも、米国政府は今回のロシアの行動に対して一貫して、正当性のないものであり、認められないという姿勢を貫いているからだ。

調査の中で、米国人の89%がロシアのウクライナに対する侵略についての報道をチェックしていると答えているという結果が明らかになったとされているが、これは多くの米国人がロシアに対して批判的な情報に触れているということであり、その結果、多くの米国人がロシアに否定的な意見を持つようになるのは驚くことではないだろう。

ただ、米国政府機関がウクライナのクーデターに対して資金提供を行っていたという事実については欧米メディアが報道することは全くと言っていいほどないので、偏向報道に基づいた世論の形成が起こっているという点を否定することはできないだろう。(関連記事:米国政府機関がウクライナのクーデターに資金提供を行っていた

 

 

【参照記事】

NBC News: Record Number See Russia as Adversary, NBC News/WSJ Poll Finds

 

Photo : commons.wikimedia.org

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著者
平井和也 | 1973年生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒業。人文科学・社会科 学系の翻訳者(日英・英日)。F1好き。 Twitter:@kaz1379/ブログ:http://entrans221.blog38.fc2.com/
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