ギュられる / AI はあなたの仕事を奪うか論争 / AI格差 / 新卒・就活生は苦境に?

概要

石田健 株式会社リバースタジオ代表取締役。日テレ系『DayDay.』コメンテーター、フジテレビ系『Mr.サンデー』、TBS系『Nスタ』、同『サンデー・ジャポン』、テレ朝系『ビートたけしのTVタックル』など出演。近著に『カウンターエリー... 続きを読む 閉じる

石田健
株式会社リバースタジオ代表取締役。日テレ系『DayDay.』コメンテーター、フジテレビ系『Mr.サンデー』、TBS系『Nスタ』、同『サンデー・ジャポン』、テレ朝系『ビートたけしのTVタックル』など出演。近著に『カウンターエリート』(文藝春秋、2025年)。早稲田大学政治学研究科修了(政治学)。
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出演 - 石田健・金子侑輝
企画/構成 - 石田健
撮影/編集 - 株式会社リバースタジオ
#ニュース解説 #イシケン #ニュース

トランスクリプト

※ 音声をもとに読みやすく整えた内容のため、発言とテキストが完全に一致しない場合があります。
石田

こんにちは、ヘッドラインの石田です。

金子

こんにちは、金子です。

石田

今日はAIに関しての話を今までいくつか我々やってきましたけれども、人類が滅亡するとか、あるいはテクノロジーが今の防衛安全保障を否定するというところも、もちろん多くの人の関心事ではあると思うのですが、もっと手前というか、ある種一番リアリティを持っている、仕事がなくなるんじゃないかというところについて、様々な研究者とか、あるいは議論、どんな議論がされているかというところをお伝えしていこうと思うんですよね。で、その中でも皆さん、もしかしたら最近名前をよく聞いているかもしれない。アンソロピックのダリアアモデイがあるインタビュー、これはアクシオスのインタビューなんですけれども、AIが全てのビギナーレベルのホワイトカラー、これは例えば新卒であったりとか、あるいはまだその仕事についてる若手、そういう仕事の半分を消滅させて、今後1年から5年で失業率を10パーから20%まで急上昇させる可能性があるということを発言して、これはかなり賛否を呼んでいて、またアモデイは最近、ある種マーケ的なというか、何かこう危機が迫っているという悲観的な、あるいは煽るような発言をすることでかなり賛否を呼んでいて、そのことがアンソロピック自体の、つまりクロード自体の何かすごいものを作ってるんじゃないかという期待感と悲壮感みたいなものを呼び起こしている側面もあるわけですけど、その、ある種の延長というか、そういったこう振る舞いがすごく目立っている。で、その一端だというふうに捉える人もいれば、いやいや、アモデイはすごくそれをシリアスに見てるんだということで、今AIの今の状況、研究開発の状況を見てると、本当に向こう数年で仕事が大きくなくなるんじゃないか。ここの論争が再びという形。ここやっぱり1、2年はちょっとある種落ち着いてきた。それはすごく便利だねとか、どんどんモデルが進歩するねっていう流れで、その日々のニュースがあまりにも早すぎて、少しそういう議論が落ち着いてた印象もあるんですけど、今回のアモデイの発言を通じて、またその議論が盛り上がっているというところで、これが一体どうなるのかを見ていきたいと思います。

我々のバイトというか、インターンの大学生の中にもギュラレルという言葉を使っている人たちがいて、そこはギュラレルっていうのは何かっていうと、シンギュラリティによって仕事が奪われる。で、特にその仕事が実際に奪われるかというよりも、彼ら彼女らが今大学生であると。そうすると2年後、3年後に就活を控えていて、で、就活の時期に一気に新卒の採用人数が減るんじゃないかということで、それがすごく怖いというふうに言っていて。そういう人にとっては、すごい深刻というか、なんか現実感のある問題なんだろうなと思うんですけど、まずその辺どう思います?

金子

そうですね。やはりこれほど大規模にというか、若手の仕事が奪われるっていう話っていうのは、歴史上何回かあった話ではまずありますよね。例えば産業革命の時期であったり、あるいはコンピューターだったり、機械の登場。分かりやすいところで言えば、例えばATMとかもそうですよね。

銀行員というのは、昔は銀行は窓口で直接現金の授受っていうのを銀行員の窓口係に頼んで、そこで行われていた。

これがATMという機械が登場したことによって、銀行員のそういった受付の仕事が奪われるのではないかという議論は昔からありましたと。しかしながら、その時にも実際にじゃあ銀行員がいなくなったかというと、いなくなってはいないですね。

石田

まさにそうなんですよね。

金子

彼らの仕事というのは確かにATMに代わられた部分はある。けれども、そこから現金の授受ではなく、また別の仕事に銀行員の仕事というのは変わっていったと。

石田

例えば今、窓口に我々が訪れた時に、そのコンサルテーションをしてる人が多いですよね。その資産形成、資産運用をどうしていくとか、あるいは生命保険をどうするとか、あるいはこのお金を引き下ろす時に、こういったところが税金が気になるんだけど、これはどうなんですかとか。だから窓口の本当にその標準化された業務、つまりお金をこれくださいって言って、それを渡すみたいな業務から、ある種もっと高度なアドバイザリーとか。あー、プランナーとか、なんかそういう仕事に移行してきたことは間違いないですね。で、そういうことがやはりAIにおいても一番想像はつきますよね。単純にその雇用がなくなるんだっていうのは、それはなんかよく今までも出てきた脅しでしょと。そんなことは実際には起きてなくて。なぜなら産業革命が、からだいぶ今もう時間が経ってますけど、何百年とか経ってますけど、じゃあそこからあまりにも失業が多くて、人類はもうどうしようもなくなってるかというと、全然そんなことはなくて。むしろかなりこう、現在の社会、特に先進国というのは完全雇用に限りなく近づいていて。だからもうその、もういいよ、そういう話みたいな。またまたみたいな感覚の方が強いと思うんだよね。だから普通に考えると、その、ギュられるんじゃないか。二、三年で新卒の、まあ急にこう採用がゼロになるとか、一気に絞り始めるっていうのも、そんなこともないと。少なくともあと二、三年していたら、AIによって新しい仕事が生まれて、その仕事によって今度人手が足りないっていうことで。加えて日本は高齢化社会によって人手不足で、明らかにこう採用される側が有利な世界が続いているので、なんかあんまりその、全くカタストロフィー的なことが起こるのは想像しにくい気もするんですけど。どうですか。ちょっとそこからじゃあ先に、今、そうじゃない、でも研究とか反証もあるよねっていう話をしていこうと思うんですけど、その辺を踏まえて率直にどう思いますか。

金子

そうですね。あの、やはり想像しにくいところではありますよね。そのいきなり人を削るであるとか、採用の枠を削るっていうのはなかなかやりにくいところではあるかもしれないと。ただ、しかしながら、また銀行の話ですけど、あの、昨今、やはりみずほさんですかね、あの業務の中で、えー、今まで定型的な仕事をしていた人たちの配置を変えていくような動きというのは既に見られていますし、そういった大手、今まで動きが遅いとよく言われる大手ですら、そうした動きを見せているというところを踏まえると、あの、これまでのそういった変化とはまた少し毛色が違う変化だなというふうにも思いますね。

石田

あともう一つ出てるのは、そのやっぱり新卒にこの話がやっぱりフォーカスしてるっていうことで、その格差論みたいなところに結局つながってくるんだろうなと思っていて。この辺が一つ焦点なのかなと思うんですけど。じゃあこれ実際今研究の中とかでどういうふうに言われているのかというところをちょっと簡単に整理しようかなと思うんですが。まず一つが、単純作業がなくなるっていうことは多くの人が同意してるんじゃないかなと思うんですよね。

例えばカスタマーサービスとか、それからバックオフィス。これバックオフィスでいうと、IBMなんかがこの顧客対応じゃない仕事を、つまり今バックオフィスですよね、そのセールスとか、あるいはお客さんのところに常駐するようなスタッフとか、そうじゃない仕事っていうのは、五年でだいたい今二万六千人が世界にIBMでいるらしいんですけど、この三十パーセントがカットされるということを言ってるんですよね。

金子

数千人規模ってことですね。

石田

そうですね。だいたい七千八百の雇用がAIや自動化によって代替される可能性があって、そういった人たちの採用を一時停止するんだということを、今年の、これは、あ、数年前かな。えっと、一年、一年前、去年、一昨年ぐらいにこういった発言が出ていたと。で、もちろん採用を抑制するみたいな動きは、先ほど言ったように銀行の窓口業務とか、そういうところでもあったと思うんだけれども、やっぱり象徴的なのがその翻訳であったりとか、あとはカスタマーサポートであったりとか、あとはコールセンターとか、なんかそういった業務なんかは明確にもうAIで音声を使ってコミュニケーションしますとか、テキストを使ってチャットしますみたいなものがもう現れているので、こういったその簡単な業務とか単純化された業務と一般的に言われるようなものが、ああ、変化の対象になるみたいなことは、これは多くの研究が合意してるんじゃないかなと思いますよね。

で、そこにもうちょっとただややこしいのが、最近になってそれよりももうちょっと高度だと思われていた業務に関してもかなり変化が生じてる。つまりホワイトカラーの中でもコピーライターとか、あとは広告代理店のクリエイティブ職とか、そういったものはやっぱり人間のクリエイティブが優れてるっていうことで、ここもなんか代替されづらいというふうに見なされていたものが、特にむしろこう、生成AIにおいては得意分野だっていうことが分かり、しかも例えば広告なんか分かりやすいけど、じゃあ生成AIを使ってバーッと広告のコピーを出していきましょうというところまでは、本当に去年とか一昨年までアイデアとしてはよく出てきてたけど、今はその出したコピーを自動でGoogleアドに流し込んで、で、一番パフォーマンスがいいものを選んで自動で出し分けるみたいな。で、そのいいコピーと合わせてLP自体も書き換えるみたいな。

ランディングページ自体も書き換えてしまうという、これはなんか人間がこうステップバイステップ、マルチステップでやっていた業務っていうのをAIエージェントができてしまうということで、その単純化された業務のその上の業務、もうちょっと高度なとか、もうちょっとステップバイステップな業務とか、なんかそういうものも影響を受けてるっていうところが今なんじゃないかと思いますと。はい。これが大きく個目で、直接影響を受ける。もう一個が職がなくなるわけではないけれども、かなり性質が変化する。ここに関してもよく言われてるというか、指摘されてるんじゃないかなと思いますと。はい。これはこれも数年前のプレプリントなんだけれども、ある研究の中でOpenAIらの研究GPTがタスクを高速化したりとか、ツールを連携することで、約半数のホワイトカラーのタスクをもっと高速化していく可能性があるということで。だから、さっきの銀行の例で言うと、今まで窓口で単純な業務にあたってた人が、じゃあAIを覚えてくださいとか、AIを使ってくださいって言われて、その、じゃあお客さんから問い合わせがあったものをこうやって処理して、で、こういうふうに担当部署に連絡をしてみたいな、そういうソフトウェアとかAIを触るような仕事に配置転換していくみたいな。そうなってくると、少なくとも今までの仕事と性質が変わって、これはもうちょっと言うと、その配置転換に納得できない人とか、その配置転換をすると急にパフォーマンスが下がったような人っていうのは、もしかしたらコストカットの対象になってしまうかもしれない。ここもいくつかそういう議論があるっていう意味ではリアリティがあるかなと思いますと。ただ、この一つ目、二つ目っていうのは、多分あんまり面白みがないというか、よりその、みんながもっと直感的に思っていることが三つ目なんじゃないかなと思っていて。それは何かっていうと、若手のタスクを奪ってるとか、あとは格差が生まれることによって、エネルギーにたくさんアクセスできる高級な会社というか、資金力が豊富な会社とか、個人はより高いスキルにもっと移行できて。そうじゃない人っていうのが本当に厳しくなってくるっていう、この格差論みたいな方に近づいていくと、これが三つ目で、ここに関しても少しずつそういった示唆自体は増えてきたけれども、それがどういう形で現れるかわかんないっていうのがなんか今なんじゃないかなと思っていて。この、じゃあ格差がなんとなく生じそうだっていうことの先に、じゃあ具体的に誰がどのぐらい影響を受けるのかは今わかんないっていうのが、今のその研究だったり、議論の一番妥当な見方かなと思うんですけど、ここまでの話聞いてどうですか。

金子

そうですね。若い人たちっていう視点でいうと、やはり今多いのが大学生ですよね。大学でじゃあ一体何を学べば良いのかと。昔から大学というのは、特に就職において、就活、就職活動においては、特にその学術というか、学問的なところはあんま意味ないよねと。正直。そうではなくて、大学を卒業してることが大事なんですよぐらいの話にはなっていたかとは思います。ただ、先ほどの新しいスキルが求められるとか、AIを使って何かやらなくちゃいけないとか、そういった話をしなくちゃいけない段階に来ているということは、おそらく大学生の皆さんも直感的には感じているところだろうと思います。ただし、そこに対して何か大学側が提供できて、十分なものを提供できているのかとか、あるいは少なくとも就職先の企業というのが、そういう体制を十分に取れているのかどうか。そういったところがなかなか見えにくい。やって頑張っているところがたくさんあるとは思いますが、そこが見えにくいっていうところが、よりこのギュられるっていう不安を強めているのではないかなというふうにも思いますね。

石田

そうすると、そこの解像度をもっと高めましょうっていうところにだんだん話が移ってくると思うんだけど、まずこれ、実際にある研究の調査、これスタンフォードデジタルエコノミーラボの調査で、その研究によると、二十、二十代前半の若手の雇用で、相対的にソフトウェア開発とかカスタマーサポートとか会計とか管理の仕事が、多分これはポストの数で取ってるんだと思うけど、相対的に百分以上減ったっていう研究があります。これはすごく直感的で、例えばバグを直すとか、先輩にレビューをしてもらうとかっていうタイプの、本当にジュニアがやるような仕事っていうのが、ソフトウェア領域においてはもうかなりの程度クラウドコードとかに代替されちゃったりとか、あとは企業の決算を見て、この決算の中で一番パフォーマンスがいい企業を上位五個出してくださいというような作業、こういう作業もクラウドコードに代替されちゃってるというのは、我々もよく日常で聞く。で、そうなってくると、やっぱり問題は、そのAIが全ての仕事を奪うというよりも、正確に言うと、若手が経験を積むための定型的なとか、あるいはイントロというか、その、まず最初に業務に触れましょうみたいな仕事が減っていくみたいな。それをAIとシニア層がもう吸収しちゃって、新卒で入った時にやっぱり教えてくれる人がいないとか、教える側も面倒くさがってしまって、結局実力がついていかないみたいな、そういう方がかなり近いと思うんだけど、そこに対して、じゃあ今本当にコンピューターサイエンスとか会計を学んでいる人がどうしたらいいかというようなところが多分一番コアな問いだよね。

で、これはなんか先にやっぱり答えを言ってしまうと、おそらく大学でそういった危機感を持ってる人がほとんどいないのも事実で。

えっと、大学でそういうことが教えられていないのも事実で。で、おそらくえー、若手側がかなりハイスピードで学んで、えっと、今までのジュニアよりももっとハイレベルな状態で入社しなくちゃいけない。

っていうのが残念ながら答えになるんじゃないかと思う。

金子

なるほど。それは企業側の期待値が変わるということですか。

石田

そうだね。期待値もそうだし、実際に多分そういう学生なんかが出てきて、えー、そういう人間と競争しなくちゃいけない。

で、えっと、もうちょっと言うと、今まではサークルで何を頑張りましたか?とか、それから学生時代に力を入れたことは何ですか?いわゆる学チカだよね。とか聞かれていたのが、企業側もそれで意欲があるとか、なんか元気がいいやつをとってもしょうがないみたいなマインドになってきて。まああなたは例えばコンピューターサイエンスを学んでたと聞きますが、あなたどんなことができますか?とか、どんなものを作れますか?っていうことが聞かれるようになって。はい、私はバグを直せますとかではなくて、私はクラウドコードを使ってこういうソフトウェアを作ったんだけれども、これが例えば一万人に使われましたみたいな。で、その作ったサービスと御社のサービスっていうのがすごく相性がいいと思うので、入社したらこういうものも作ってみたいと思いますっていう人だったら、多分すぐ採用される。なので、当然そのジュニアがやるような、もちろんその、例えばビジネスマナーとか、お客さんのところに行った時のコミュニケーションとか、そういうものに関しては、もしかすると本当に新卒になってからこそ学ぶべきものっていうふうに位置づけられるかもしれないけれども、まずじゃあ簡単に決算書を読んでみようとか、あるいは弁護士、弁護士の仕事はね、難しいよね、こう、ある種試験をもうパスしてる。会計もそうかもしれないけど、パスしてるから読める前提とか、法の背景がわかってる前提で、もっとコンテキスト文脈が重要な業務っていうのにアサインされるという意味では、入った時点でもうプロフェッショナルの人っていうのは大丈夫。弁護士とか会計士も入社した時点でもうプロフェッショナルとして扱われるから。じゃあその人がいかにクライアントと共に成長していけるかっていうのが、これはもしかしたらあまり実は問題じゃない。クラウドコードが現れたとしても、コーデックスが現れてしても問題じゃないかもしれないけれども、ソフトウェアエンジニアをやるっていうことになると、やっぱりものを何個か作ったことがありますとか、大学で勉強したんだったらそういうことですとか、あとは経済学だったら、もし大学で経済学を学んでたら、じゃああなたAIを使って因果推論なんか回したことありますか?とか、なんかそういうことが問われるようになるっていうことで、やっぱり切られないためにどうしたらいいかってなると、ちょっと残念ながら、その今まで学生時代はなんかサークルを頑張って、その中でリーダーシップを発揮しましたとか、みんながこう、なんだろう、意見がまとまらない時に一生懸命それを統一しましたみたいなことを言ってると、そんなに多分評価されなくなってしまって。

そのエントリーレベルでできる、例えば協調性とかリーダーシップとかコミュニケーション能力みたいなものは、まあそれはある分野においてはすごく必要だし、特定の瞬間においては必要なんだけれども、でもまあそれよりもやっぱりそのベーシックなスキルっていうのはもう身につけてるよねと。それがこの企業とか対クライアントに対してのコンテキストの中でどれぐらい役に立つかみたいなことがなんか問われるんじゃないかなと思ってますね。

金子

なるほど。より即戦力として扱われやすくなる。

石田

そうだね。即戦力という意味では多分イエスなんだけれども、おそらくそれをもうちょっと解像度高く言うと、スキルというのはもう大学で教えられるものではない。

スキルというのは自らAIと共に学んでいくものである。で、スキルはある程度は身につけているものである。その上でよりハイコンテキストな、つまり例えばじゃあ会計事務所に入って、その決算の相談をされた時に、その競合企業はこういう利益率ですとか、原価がこれぐらいですと。御社においてはこういうパーセンテージっていうのはもっとこういう風に削れるかもしれませんよね。で、そのために、じゃあ関係の部署のところに行って、一緒にコストカットの説得をしましょうとか、契機として、こういうそのコストをうまくマネジメントしていくようなプロジェクトを立ち上げましょうみたいな方に人間の役割っていうのがどんどん寄ってきて。そうすると、なんだろうね、ハイコンテキストの仕事をできる人材っていうのが求められていくって感じなのかもね。

金子

なるほど。それは面白いですね。

あの、これディープマインド、GoogleのAI研究機関であるGoogleディープマインドのCEOであるデミス・ハサビスという人がいます。あのノーベル化学賞を取った。

石田

そうですね、去年か。

金子

一昨年ですね。あのノーベル化学賞を取った研究者であり、かつ起業家の人がいますけど、彼自身はこのシンギュラリティだとか、こういった労働市場にとっての変化というのは、ある種の怖いものである。まああの、劇的な変化が起きるという意味では怖い変化であるということは認めつつも、やはり新しい仕事も生まれるというふうに言っていて、これあるインタビューの中で、次世代にとって重要なスキルなことというのは、特定のスキルを身につけることではなく、学び方を学ぶことだと。

石田

ああ、なるほど。

金子

いうことを言っていて、これはまさにその通りだなと。今の石田さんの話にも通じてくるところかなというふうに思いますね。

石田

学び方を学ぶっていうのはさ、例えばその、こう、研究書を読むとか、研究論文を読むとか、あるいは実際に自分でコードを書いてみて、簡単なソフトウェアを作ってみて、その中でバグに出会って、あ、これ動かないな、どうしようって言ってとか、なんかそういうところが近いんですかね。

金子

そうですね。あの、おそらくAIの進化によってできることがどんどん増えてきたりとかっていうところになるんだと思うんですよね。そうになった時に、自分が今まで、じゃあこのスキルは得意です、このスキルはできます、こういうことはできますって言ったのが、どんどんAIができ、それもAIでできますよみたいな感じになっていくと思うので、その特定のスキルを磨いていくというよりは、じゃあAIでこういうことができるようになったんだったら、じゃあ次はこういうことをやってみようとか。

石田

こういうものも作れるんじゃないか。

金子

作れるんじゃないかとか、そういった形でAIの進化というのをある種前提に置いた上で、どういったものが今後作れそうなのかっていうところとか、どういったコミュニケーションが取れそうなのかとか、そういったところっていうのは、AIの進化に合わせて、やはり学びを継続していかなくてはいけない。そのAIの進化に合わせた学び方を学ばなくちゃいけないので、そういった趣旨のことだと思いますね。

石田

なんかそれでいうと、この間、そのうちの若手というか、インターンが、自分のパソコンにフォントが入れられないと。

で、フォントを入れるっていう作業に関しては、当然AIに聞きながらやるんだけれども、そのフォントってすごい極細から極太まで何パターンかあるじゃないですか。で、俺が指示したのが、ちょっと太字のフォントを入れてくださいねと。ここのデザインを太字でやってくださいねっていうところで、それを確かにやってくれたんだけれども、そうすると、これ多分WINDOWS側の仕様なんだったみたいなんだけど、その、普通の太字のフォントを認識できなくて、全部勝手に細字で出しちゃったと。で、AIに聞いても答えてくれませんっていうところで、これはおそらくフォントのファミリーを全部極細から極太までを全部入れないと、正しくWINDOWS側が多分認識しない気がするから、それで聞いてみてっていうと、なんかすぐできましたみたいな。で、これって何かなと思った時に、さっきの学び方の話なんだけど、やっぱり全体像を知ってるとか、なんかPCってこういう時なんかこういうこと起こりそうだよなっていう予測をする。で、予測をしないと問いが打てないからAIに聞けないみたいな。これは結局、じゃあ検索エンジンと一緒じゃんっていう話で、なんか検索が出てきたことによってほとんどの仕事が必要なくなったかっていうと、全然そんなことはなくて、やっぱり検索が上手い人と下手な人によって、かなりやっぱりそれは仕事のスキルというか、リサーチ能力に差があると思うんだけど、そういう意味ではなんか検索ができることとちょっと近いというか。で、これをもうちょっと体系視化して考えると、さっきソフトウェアの話をしたけれども、例えば、何だろうね、我々でいうと政治哲学とかに関心があって、その、この議論は功利的主義、功利主義的だねとか、カント主義的だねとかっていう、なんか全体像がわかってるから、AIがこれはこういう議論ですって言った時に、いや、これはちょっと文脈ちょっとミスリードすぎるだろとか、ツッコミができたりするじゃん。あとはそもそも議論の引っかかりがある。つまり功利主義の論者をと、カント、えっと、なんだ、徳倫理学の論者でなんか分けて整理してくださいっていう、そもそもその単語を知らないと、なんかこの概念ってどういうことだろうみたいな、概念を言語化できないみたいな問題にぶち当たると思っていて。なんかソフトウェアに関しても、じゃあ全部もうCodexが作ってくれますみたいなことは多分なくて、そもそもデータベースの設計をどういうふうにしたら効率的でとか、じゃあAPIを通じてどういうふうなデータを受け渡しすると効率的、あまりにも、例えば、なんだろう、サーバーが重くなっちゃわないとか、そのコードが冗長化しないかみたいなことを前提として、ちょっと頭の中で構造化して整理して、その上で相談を始めるみたいな。だから、でもこれって何だろうな、教科書的には、例えば教科書の一章から八章、なんとなくわかってるから、こんな今やってる話って七章に書いてあるあれだなと思って話を進められると思うんだけど、なんかそういう学習の仕方、例えば全く未知の分野で、じゃあ今から俺が会計について学んでくださいって言われた時に、とりあえず教科書を買ってこようと。で、なんか一章から八章までバーッと流し読みして、この辺がキーワードなんだなって当たりをつけて、そこからそのAIと対話しながら学び始めるみたいな。これも一つの方法だと思うんだけど、そういう方法を身につけましょうっていうのはすごく納得感があるというか、感じがしますよね。

ただ、これもう一個、実は論点があって、さっきの若手とシニアの格差っていうのもあれば、あんまりまだ議論されてないんだけど、これトークン数をいっぱい使える企業と使えない企業っていう格差。

で、これはちょうど今日ニュースで出ていたんだけど、あのえっと、トークンを結局使っているところは、人件費に比べると全然その企業にとってはコスト削減できてないんだと。

金子

うーんなるほど。

石田

話を見て。でも確かにクラウドコードとかはすごくトークン数のリミットが低いよね。これ前に若葉もここで言ってたと思うんだけど。で、そうなると、いっぱいトークンを払える個人とか、いっぱいトークンを払える企業っていうのがAI時代の勝者になって、そうじゃない人はそもそもさっきの話で言うと学習ができなくなる。なぜなら昔は本を買えばいいってなってたけど、やっぱり本を書くっていうこととか出版するっていうコストが昔に比べるとちょっと割に合わなくなってるから、消費者がみんな本じゃなくて。

金子

あのGPTとかに聞いちゃうから。

石田

そうすると本で学べることがすごく減って、で、その結果としてAIに聞いたとしてもトークンのリミットがすぐ来ちゃうから、じゃあ毎月五万十万を払える人じゃないと、そのより高度なタスクも投げられない。逆にそれを投げられる人はどんどんタスクを自動化、外部化できることで、一人ユニコーンではないけど、すごく、うーん、なんだろう、ハイレベルなことができるみたいな。ここの格差は大きいなと思うんですけど、この辺どうですか?

金子

それはまさにそう思いますね。最近でもあのAnthropicが出している新しいモデルのMaus、あれはあの、まあ危険だと。これまたあの先ほどのマーケティング的な話の掛かりのところもありますけど、まあその話は一旦さておき、あの、ということで、えっと、かなり限定的な、ああ、会社にだけ先に公開をしていると。これも一つのある種格差ですよね。つまり高度なモデルにアクセスできる企業とそうでない企業というのがすでに生まれていて、そういったところにアクセスできる企業は、それを使ってどんどん新しい機能だったり、開発、それから高速化、人件、人の削減、そういったところができる。けれども、そうでないと企業、そこにアクセスできない企業というのはなかなかそういうことが難しい。ここでまた差がどんどん開いていってしまうというのは、昨今のAI企業の開発だったり、そのリリースの仕方、どこまでアクセスを可能にするのか、そういったところをあの大手のAI企業が握っている。そういう側面からもかなり納得感のある話かなというふうには思いますね。

石田

だからそうなってくると、その従来であれば、その政府っていうのは完全雇用を達成していれば良いと。むしろ景気が鈍化したりとかする局面では、金融政策と組み合わせてやってくださいという考え方だったけれども、そのうっすら完全雇用はできているのに、その格差が大きくて、それでなんか若手の中でもその自分のキャリアがなんか道が開けない。だからすごい長いはしごを持って、一気にシニアレベルまではしごをトントントンって登っていけてる人と、なんかはしごがあれ途中で切れてるな、そことか、なんか三段ぐらいしかなくて、なんか登っても終わっちゃうみたいな人が、それはできてくる気がして。その辺はもしかしたら国がなんとかしてくださいとか、なんか社会の中でひずみが生まれて、えー、ネオ裸体と運動というか、21世紀の裸体と運動みたいなものが生まれる可能性はあるよね。

まあでもそうは言ってても、あの、まあこれ結論にだんだんまあなっていくわけだけど、そのじゃあ若手の人たち、特に今仕事がない人は、ああ。さっきの話で言うと、まずは自分で物を作ってみるとか、あるいは学び方を学ぶ。ハイコンテキストな仕事がもうできるように、ベーシックなスキルをへの見通しを良くした状態で就活に臨むとか、あとは学び方を学ぶっていう選択肢に着地するかなと思うんですけど、どう思いますか?そういう最後切られることを心配してる若手に対しては。

金子

そうですね、あの、そうは言いつつ、やはり人間が必要な局面というのは、やはり自分で実際業務をやっていてたくさんあるわけですよね。

うん。実際にやはり意思決定はしなくちゃいけないですし。うーん。あるいは何か物を売ったりとか、サービスを提供するときに費用は決めなくちゃいけない。で、その費用はどうやって決めるかっていうと、いろんなことを考慮するわけですよね。例えば会社の財務状況を見るかもしれないし、あるいは開発にかかるコストを気にするかもしれない。そこは確かにAIは最近の進化によってコストを気にしながら、あの、開発をしてくれるようにはなっていますけれども、ただ最終的に費用は決めなくちゃいけなかったり、そこの交渉というのはやはりやらなくてはいけないところですよね。自分がそれはAIで能力的にできるっていうふうに思っていたとしても、お客さん側が同じように思っているかどうかは話が別ですよね。

つまりお客さんとしては、いや、AIに説得されましても困りますよと。

人間に人間が説得してください、あなたの会社ですよねという形でお客さん側はそういうふうに思っているかもしれない。そうなってきた時に、やはり人間が必要な場面というのはまだまだあるなというふうには思うので、あの、学び方を学ぶっていう話じゃないですけど、あの、そういうところにどんどん寄ってくるのかなというふうには思いますね。

石田

なるほど。あともう一つ、えっと、重要になるなと思うのが、あの、この本のカウントエリートの中でも、大学がよく攻撃対象になっていて、で、今日の話の中でもちらっと出てきたけど、やっぱり大学がそこに追いついてないっていうのは一部の領域ではあると思っていて。で、これはあの、今までよく言われていた、なんか大学なんて大学教員なんて世間知らずだから、その、いや、なんか本当の実践は社会にあって、いち早くビジネスについて学ぶべきだっていうふうには全く思わないし、特に俺も金子さんもその大学院に行ってやってたことがすごく楽しいっていう意味では、あの大学の価値っていうのを、特に学問の価値っていうのを重く見ている方だと思うんだけど、そういうことを踏まえても俺は明確に言えるなと思ってるのが、その大学の学びっていうのと、そのアカデミックなんだけど、大学外の学びっていうのがすごく溶け合ってきてるなっていうふうに思っていて。

えー、例えばハサビスの話をさっきしてたけど、そのディープマインドを作りました。タンパク質がAIで分析できてっていう話って、もうまさに今までは大学でやってたようなことをGoogleでやってるっていう世界で、これは一部のコンピューターサイエンスとかAIの世界だけなんじゃないかって思うかもしれないけど、我々だって例えば、じゃあAIと倫理の話とか、ここでよくやってるような話とか、あとは、えー、じゃあそういう、なんだろうな、全然関係ないとこでいうと、じゃあ今イラン情勢がありますってなった時に、じゃあホルムズ海峡にどれぐらいの船が今滞留してるかっていうのを衛星のデータを使ってなんか分析をして。で、じゃあイランの、おー、例えばなんだろう、革命防衛軍の、じゃあこういう組織構造になってるから、その革命防衛軍の組織構造云々みたいな話は、もしかしたらアカデミックの方が得意かもしれないけど、その情報とその衛星のデータを自分で見てみましたっていう情報を組み合わせることによって、なんか新しい、そういう学問の、こう、地平がなんかこう切り開かれていくというか、見えてくるみたいなのは、結構いろんな分野で起きてる。法律もそうだし、会計もそうだし、その営業だって、もしかしたら、ああ、なんだろう、経営学部で今まで学んでたような理論と、それが、その理論がこのAIによってこうやって書き換わってるみたいなところとか、そういうもののプロダクトを作ってるユニコーンの会社がありますみたいな話と、やっぱりこれセットで見ないと、あの学術的にも、そして実践的に、実践的にというか、まあ現場のビジネス的にも、なんかちょっと追いつけない時代が来てるんじゃないかなと思っていて。あの、大学で学びをするとか、それからまあ大学時代ってすごく余裕があるから、時間的な。そこで楽しめること、いろんな経験をするみたいなことはすごく大事だと思うんだけれども、それだけじゃないことをやりたいって言った時に、そのハイブリッドで学べること、それは何か自分がキャンパスでやってることと、おー、結びつければ理想だと思うし、そうじゃない飛び地の、例えば学問だったとしても、なんかその大学外の役割が大きくなってるっていうことをまずなんかこう踏まえてもらうといいんじゃないかなとも思うし、特に大学に関しては、その劇的な変化に対して、えー、ちょっと遅れが見られる。で、それはもしかしたらそのまま進んでいくと、大聖堂というふうに、まさにこの本で揶揄されるような、中世の、本当にその、ずっと、あの、神学みたいなものの、まあ神学の中でも実はイノベーションが起きてたみたいな話もあるから、あまりその簡単には言えないけれども、ただこうずっとこう写経をしてるというか、それを写して一番よく写せた人がいいみたいなゲームで、例えばそれが年続いちゃいますみたいになっちゃうと、それはやっぱりこう、今までのイノベーションの聖地としての大学の価値っていうのが減ってきちゃうと思うから、なんかそういうところはぜひこう、まあこういうのをもし見てる大学関係者とかは意識してほしいし、まあそういう話はね、ぜひね、こう我々ともできればと思うけれども、そういう時代になってるんじゃないかなと思いますね。

はい。ということで、えー、まあ要は、ギュられるというところに対してギュられるかギュられないかっていう多分議論ではなくて、もうちょっとこう形が変わってるとか、で、でもその形が変わってるのもなんかその、なんだろう、なんか変化の時代ですみたいな、なんかそんな単純な話じゃなくて、結構リアリティのある変化だなとも思ってるので、はい。あの、引き続きね、このチャンネルでそういうアップデートがあったらお伝えしていければと思いますし、我々自身もこのAIがまさに今世界のルールを書き換えてるのを見てる、目撃してるっていう感じなので、えー、そういう話題を届けていければなと思います。ということで、今日もありがとうございました。