編集長より
こんにちは、石田健です。僕は大学院で政治哲学などを学んだ後、創業したインターネット企業を売却して、個人プロジェクトとして2019年に本メディアを立ち上げました。なぜ本メディアをやるのか?そして、なぜメンバーシップ(有料会員)制なのか?という2つを説明させてください。
本メディアは、政治やテクノロジー、社会問題に関するニュースの解説メディアです。わたしたちは日々、その背景や文脈を理解することもままならないまま、大量のニュースを扇情的な議論とともに消費しています。「News worth reading.(読むべき価値のあるニュース)」のキャッチフレーズの通り、このメディアはわたしたちが知るべき問題を丁寧に解説することを目指しています。僕は、速報やイデオロギーではなく、「理解」を届けたいと思っています。
気になるニュースがあった時、まず背景や問題の所在を理解するために、The HEADLINEを訪れる。そういった世界を目指しています。
メンバーシップ制を採用した理由は、持続可能で品質の高いメディアをつくるためです。広告は大規模なオーディエンスに届けるための最良の手段ですが、扇情的な話題ばかりが収益化してしまう問題を抱えています。
僕は、本メディアを中長期的なプロジェクトと捉えており、10-20名ほどのレポーターを雇用できるメディアまで、10年20年もの時間を掛けて育てていきたいと思っています。そのため、短期的なPVを追うのではなく読者とのコミュニケーションや満足度を指標とする方針をおいており、そのための最適な手段として課金制度を選択しました。
ただしこのシステムは「課金」や「有料購読」ではなく、「メンバーシップ」と名付けてあります。媒体が一方的に記事を出して読者が読むという関係ではなく、参加してくださったメンバーとともに媒体・コミュニティーを成長させていきたいと考えています。
ぜひ、わたしたちのメンバーシップに参加していただき、一緒に世界のことを学び、理解し、そして語り合っていきましょう。本メディアへの想いについては、ぜひ下記リンクもご覧ください。
推薦の言葉
江原ニーナ(ANRI)
溢れんばかりのニュース、SNSで提起される新たな問題、目まぐるしくアップデートされていく社会とその価値観・・・日々の生活と両立しながら、これらをキャッチアップするのは容易ではありません。無理難題とすら言えるでしょう。「これがニュースになっているのは知っているが、実際に何が起こってどこが問題になっているのかわからない」「これまで”普通”だと思っていたことについて、声を上げている人がいるらしい」といった感覚、見に覚えのある方も多いのではないでしょうか。
The HEADLINEではこのようなトピックに対し、まずはファクトや時系列を整理し、その上で問題点を提示することで、そのトピックについて理解するだけではなく「考える」ための素地を作り出すメディアです。SNSでバズった単純化された言論や、インフルエンサーによるポジショントークをぼんやり内面化する人も多い昨今において、問題の複雑性を引き受け、それらに一緒に向き合ってみませんか。
桂大介(株式会社リブセンス共同創業者・新しい贈与論)
情報がかつてないほど流通する今日、ニュースはいかなる価値を持つでしょう。人の感情を刺激するセンセーションがいたずらにバイラルすれば、マスメディアはポピュリズムの軍門に降る他ありません。しかし本来ニュースはこの世界の複雑性を紐解き、理解するためにこそあるはずです。
わたしはメディアの作り手ではありませんが、それでもこうした状況に異を唱え、良質なメディアを支援することはできます。複雑性を貶めずに、知性と誠実さをもって世界を世界に説明する。そのスタンスを支持し、わたしはThe HEADLINEを応援します。
長野壮一(パリ社会科学高等研究院博士課程)
「世界を世界に説明する」という行為は今日、いささか居心地の悪いものとなりつつあるのかもしれない。言論空間における不確かな情報や相互不信の拡大は、公共圏での発言を躊躇わせずにはいない。
そうした思想状況に対し、The HEADLINEは小さな声で、しかし勇気をもって「ノン」を突き付ける。専門性を持った執筆者による一次情報の提供、そして各界の識者によるメンバーシップ内での率直な対話は、私たちを開かれた社会へと誘う。
かつて哲学者ミシェル・フーコーは、古典期の修辞法に倣い、真理への勇気を「パレーシア」と呼んだ。時代を画する思考は、おそらくこのような場において胚胎されるのだろう。
向晴香(編集者・ライター)
日頃ニュースに触れるなかで、無力感や怒り、悲しみなどの感情に飲み込まれそうになるとき。The HEADLINEの記事は、「今の社会がどこに立っているのか」をファクトにもとづいて認識し、一息ついて、考えを深める手助けをしてくれます。
人の思考システムには、素早く本能的に反応する「自動システム」と、じっくりと論理的に考える「熟慮システム」があると言われます。The HEADLINEの記事やコミュニティでの対話は、後者を働かせるきっかけを届けてくれるのです。
と言うと、お堅いコミュニティのように聞こえるかもしれませんが、Slackの雑談部屋などで繰り広げられる適度にゆるいやりとりも大きな魅力です。
米重 克洋(JX通信社 代表取締役)
ニュースを読み解くうえで重要なのは、ファクトとオピニオンを切り分けたうえで、ファクトに忠実に向き合うことです。
この基本的な姿勢が、昨今メディア・報道の分野でもなかなか守られず、混同された状態で膨大な発信が行われていることで、結果的に「信頼」を毀損している現状があると思います。
The HEADLINEと石田健さんの記事は、いかなるテーマであっても常にファクトに忠実である点が特長で、物事の理解を深めながら自分の考えをまとめたい読者に好適です。
メンバーシップで出来ること
良質なニュース・解説記事にすべてアクセス可能。GAFAの動向などテクノロジーの未来、香港や中国の動向、日韓関係などアジアの現在、最後のフロンティアであるアフリカの政治経済など世界の幅広い話題を届けます。
有料記事の中には、世界の高品質な提携メディアも含まれます。世界中の専門家や特派員が書いたグローバルな視点の記事は、深く多様な視点を提供してくれるでしょう。
プレミアム・メンバーは、編集部のSlackにご招待。記事についてのディスカッションや質問、話題のニュースがビジネスにどのように関わってくるのか?などが質問できます。(詳しくはこちら)
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