『テクノロジカル・リパブリック』とは何か / パランティアCEO アレックスカープの思想とカウンターエリート
概要
石田健 株式会社リバースタジオ代表取締役。日テレ系『DayDay.』コメンテーター、フジテレビ系『Mr.サンデー』、TBS系『Nスタ』、同『サンデー・ジャポン』、テレ朝系『ビートたけしのTVタックル』など出演。近著に『カウンターエリー... 続きを読む 閉じる
石田健
株式会社リバースタジオ代表取締役。日テレ系『DayDay.』コメンテーター、フジテレビ系『Mr.サンデー』、TBS系『Nスタ』、同『サンデー・ジャポン』、テレ朝系『ビートたけしのTVタックル』など出演。近著に『カウンターエリート』(文藝春秋、2025年)。早稲田大学政治学研究科修了(政治学)。
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出演 - 石田健・金子侑輝
企画/構成 - 石田健
撮影/編集 - 株式会社リバースタジオ
#ニュース解説 #イシケン #ニュース
トランスクリプト
※ 音声をもとに読みやすく整えた内容のため、発言とテキストが完全に一致しない場合があります。こんにちは。ヘッドラインの石田です。
こんにちは。金子です。
さあ、今日はですね、二千二十六年、邦訳という意味では現時点での最重要書籍と我々が考えているこのテクノロジカルリパブリックについて解説していこうというふうに思っているんですけれども、これが何なのかというと、パランティアという会社の創業者であるアレックスカープという人物がいるんですが、そのカープが書いた書籍だと。で、実はこのテクノロジカルリパブリックについては、こちらにですね、原著があるんですけれども、この原著をカウンターエリート、昨年の春に出版されたカウンターエリートでは、この邦訳が出る前にこの原著の方を引用して、もうこの語っていたんですよね。説明していたんですよね。で、今日本のXなんかでもこのテクノロジカルリパブリックがすごく話題になっていて、それは何かというと、このパランティア、カープが創業した会社、パランティアという会社がある種このテクノロジカルリパブリックのエッセンスを紹介するということで、それが徴兵制万歳とか、それからAIである種世界を支配するとか、そしてパランティアが軍事防衛によって利益を得る、要は武器商人的な、現代の武器商人的な振る舞いをしていって、それを正当化するような文言がそこに書かれてるんじゃないかということで批判を集める。
公式Xがこの書籍の要約と題して二十二か条のマニフェストみたいなものを出してるんですよね。それがこの最近のXの自動翻訳によって日本語の世界にも日本語で流れてきているというのがありますね。
で、それを見た人が非常にパランティアという会社聞いたことがあるという人も最近日本でも増えていますけれども、それを見てけしからんということでちょっと炎上していたと。で、じゃあ今日はこの本の紹介ですかというふうに思うかもしれないんですけど、やや違うんですと。今我々が生きているこの世界を、ある種規定するようなものが、一つテクノロジー、中でもAI、そして国家、そしてこのカウンターエリートにも通ったようなリベラルな秩序の崩壊と、いろんなキーワードがある種集約されているような一冊でもある。それを別に肯定的にも否定的にも見ているわけではなく、本当にその今の社会で起こっている現状を語っているような本がこの一冊だということで、このテクノロジカルリパブリックを紹介しようということになっています。
で、もう一個あって、実はこのアレックスカープについては二千十九年、もっと前かな、ヘッドラインで記事を出してるんですよね。しかも全多分五回とかのシリーズで、しかも各記事多分一万字ぐらいあるんで、もうそれだけで本の半分ぐらい書けるような、かなり長文の記事を出していて。
長文のシリーズ記事。
シリーズ記事。で、多分当時は誰も別にアレックスカープなんて注目してなかったんだけど、この我々のメディアでこれは面白い人がいるということで、今ここにはいないですけど、私とそれから長野総一、今は北大にいるのかな。北海道大学にいて、もともとフランスで歴史をやっていた人間。ある種ヘッドラインのね、そのを体現するような人物、その歴史のドクターを取った人間がテクノロジー、しかもアレックスカープについて書いていて、しかもフランスにいた。十年、十年近くいたのかな。人間が隣のドイツのフランクフルトで学位を取っているカープについて書くという、今のヘッドラインはその辺から始まったわけですけど、そういう意味では我々にとってもずっと前からウォッチしていた人物であり、そして今、私と金子さんがこのカウンターエリートを書いた時にも、一つ鍵になる人物だというところで今日取り上げるという感じですね。
まずどうですか、このテクノロジカルリパブリック、通読してした上で感想だったりとか、どんなことを思いましたか。
そうですね。まずこの本がここに今原著があるってさっき言ったんですけど、まず去年の二月にこれが出てるんですね。翻訳は日本で出たのは先月末とか。
だから一年ちょっと後ぐらいか。
そうですね。この本が出てから一年くらい間が空いてるので、まずそこはちょっと注意しなくちゃいけないんですけど。で、僕はそのカウンターエリートの執筆の時に、多分初稿を出したぐらいのタイミングでこれが出版されて。
そうなんだよ。だから書稿にはね、これ入ってなかったんだよね。
はい。うん。で、やばいと思って。
はい。これ出たから。で、ギリギリ間に合うなと。
その、遂行するとか構成して直すみたいなところで、ギリギリ差し込めるなと思って、急いで読んだんですよ。去年。
覚えてるよ。あの、年末に書稿を書いて、で、年明けぐらい。で、金子さんが書いた章の中でも、もうほとんど上がってたんだよね。だけど、あれ一月末に「一田さんやばいっす。出ました」つって。
はい。まあこれ二月だった。
二月か。
で、急いで書き足したよね。
っていうのがあったんですけど、まあそれを踏まえて、えっと、通読してどうだったかっていうところですけど、あの、まずこれは「テクノロジカル・リパブリック」っていう題名がすごく象徴的だなと、通読した上でやっぱり思いましたね。これは大きく、やはり「テクノロジカル」っていうところと、「リパブリック」っていう二つに分かれると思うんですけど、テクノロジカルっていうのは、まさにあの、テクノロジーで、リパブリックっていうのは、これは共和国で、これはアメリカのことを指している、あの、話で、うん。この二つがカープにとってはものすごく大事なことであると。で、ちょうどカウンターエリートを書いている時に、Make America GreatAgain、このトランプが打ち上げた標語というのは、多くの有権者だったり、エリート、テックエリートたちにとっては響くものだった。それは各人にとっては異なるエピソードだったり、物語が背景にはあるけれども、そのエピソードとかっていうのをまとめ上げる標語としてMAGAというものがあったっていう解説が、このカウンターエリートの中にあるんですけれども、僕はこれを読んだ時に、カープにとってのMake America Great Againは、アメリカをもう一度テクノロジーの共和国にすることっていう風に読んで思いました。
なるほど。あの、実はこの動画を撮っている直前に、俺はPIVOTに出てきて、えっと、収録だね。で、PIVOTで、えっと、東さん、東浩紀さん、哲学者の東浩紀さんと、それからコテンの品川さん、えー、リサーチをやってる方ね。と、資本主義について話すというところがあったんだけど、東さんが昨日の夜に、このまさにカープ本を読んで、その感想をライブ配信すると。我々それを見たんだよね。で、なので今日は会って思わず「いや、昨日見ましたよ」という話をして。で、そのPIVOTの収録の中にも、実はその話がいくつかちょっと出ちゃってる。出てるんだよね。そのぐらいあのホットな話で。で、東さんもまさに同じようにテクノロジーの話とアメリカの話。で、カープにとってやっぱりアメリカという国が決定的に重要だと。それはこの本の弱さでもあると。つまり、アメリカという国家が素晴らしいということは、もう彼の中で前提で、その国家観を前提として、いかにテクノロジーを、それを公共のもの、公のものとして使っていくかということが書かれているというところで、それはだからまさに金子さんが言われた話なんだけど、多くの人はリパブリックがアメリカであるっていうことがちょっとあんまりピンとこないと思うんだけど、そこはどうですか?
そうですね。そこはやっぱりピンとこないところかなと思っているんですけど、カープにとってはやはりそれはリパブリックでしかありえないっていうことだと思います。つまり、これ、ちょっと難しい政治体制の話になっちゃうので、少し解説が必要なんですけど。えっと、アメリカはまず大きく三つの重要な柱があります。一つは大統領、で、次が上院、そして下院。で、この三つの三角形によって政治のシステムっていうのは成り立っています。もちろん司法府はあります。ただ、えっと、重要なものを決めるのはこの三すくみですね。つまり、国民が投票で決められるのはこの三つだけですね。で、これをアメリカは共和制としてやっています。民主制ではないっていうところが一つポイントかと思いますね。
そうなんですよ。あの、共和制、まあもしかしたらあの、学校の授業とか歴史でやったかもしれないんですけど、これ例えば一般的にWikipediaだと共和制なんですが、共和制は国家元首の地位を個人、まあこれ君主だね、に持たせない政治体制だと。で、共和制では国家の所有や統治上の最高決定権、主権を個人ではなく人民または人民の大部分が持つ。個人っていうのは、これは君主ではなく人民が持つというふうに書いてて、これは一見すると民主主義じゃないかというふうに思う人がいると思うんですけど、そこはどうでしょうか。
はい、民主的な部分もあります。それはどこに表れているかというと、アメリカの政治システムでいうと下院、下院議員っていうところに表れています。ここはアメリカの有権者が投票をするときに、えー、各州の人口に応じてその議席数っていうのが各州に振り分けられています。そういう意味で下院というのは民主的に選出されます。しかしながら、大統領と上院というのは、必ずしもそういう比例的な人民の票の割り当てに従っていない、そういう過程で選ばれることがあります。特に上院ですね。これは各州に応じて二名ずつっていうのが固定で割り当てられています。
で、掛ける五十州で百名が上院議員なんですけれども、そうすると州の人数が何人であれ、二名ずつ選ばれます。ということは、たくさん人が多いような州、例えばニューヨーク州のようなところとか、カリフォルニア州のところからも二名だし、中西部の人が人口が少ないような州からも必ず二名選ばれます。そうすると、人数が少ないところが、まあこういう言い方をする人がいますけど、過剰に代表される。
ことがあります。そういう意味で、この上院のシステムは民主的じゃないっていうふうに考えられることがあります。
だから、今の話でいうと、共和国というのは少なくとも君主がいない、君主がいない人民によってある程度代表されるような国だと。で、だけど、必ずしも全てのその構成要素が民主的かというと、そうじゃないという意味で民主主義という言い方はしない。だから民主主義共和国みたいな言い方をする国もあるけど、民主制と共和制っていうのの違いっていうのは、そういうふうに大枠で理解するといいと。で、そうなった上で、アメリカというのはやはり大統領という、これだから絶妙だよね、このカウンターエリートにも出てくるけど、やっぱり大統領の権限っていうのは日本の首相とかが思うよりもやっぱり強くて。で、その大統領を上院と下院がある種含めて統治体制を構成していると。大統領と上院下院で成り立ってるシステムだというところを考えると、共和制という言い方になってくるわけですね。
そうですね。この三つっていうのは、もともと古代ギリシャの政治体制から由来しているところがあって、古代ギリシャでいうと執政官コンスルっていうのがいて、で、元老院と民会っていうのがありました。で、この元老院とかっていうのが結構身分によって規定されているところで、これが比喩的にさっき言った上院のところにあたるわけです。で、民会っていうのが最初に説明した下院のとこ。で、執政官っていうのはコンスルが大統領のとこっていうところで、この三つの政治の性質みたいなものを共に合わせて、今日はっていうのはすごくいい感じだなと僕は思うんですけど、共に会える。
この三つを混ぜ合わせてミックスさせたものが共和制ですっていう説明なんですね。
だから民主主義体制っていうと、この民会とか、アメリカでいうと下院だけっていうものの理解になってしまうので。
狭いスコープで民主主義って言った時はそれだよね。
そう。
これなんかややこしいのが、えっと、世界の民主主義度を測るような指標があって。で、アメリカっていうのはちょっとかなり最近分が悪くなってるんだけれども、一応その中でもちょっと例えば権威主義に寄ってるとか、なんかいろいろ流派はつくんだけど、少なくとも民主主義度が高い国のグループに入ることは間違いない。これは多くの研究者がそれに同意していると。だから共和制であるっていうことをもってして、じゃあ民主主義じゃないんですかっていうと、またそれも違うわけで、ちょっとここがややこしいんだけど、ただ少なくともそのアメリカの歴史、上院があって、下院があって、大統領がいて、要は建国の父みたいなものがいて、なんかああいうそのアメリカの歴史を文脈で踏まえて、やっぱりリパブリックっていう言い方っていうのが適切だという、こういうふうになるわけですね。
そうですね。あとはやはりプラトンとかも踏まえていると思います。プラトンは国家という本を書いていて、その中で鉄人王という発想を、アイデアを出します。それは理想的な国家の体制について語っているものなんですけれども、哲学を学んだ王が統治する、そういうものを想定していて、その英語の題名がザ・リパブリックなんですよね。それは別に共和制とイコールではないんですけれども、カープにとっては、ここでちょっとさっきの話に戻してくると、カープにとってはやはり今の大統領とかの力っていうのが弱すぎると。なので、もう少し強いリーダーをやはり置いて、その人の下でどんどんやっていくことが政治体制としては必要である。その政治体制のそのリーダーとかっていうのはどういう性質かというと、テクノロジカル。その性質をまさに体現したりとか、推進していくような、そういう人物とか、その周りの人たちっていうのが政治を担っていかなくちゃいけない。カープはおそらくそういう発想をしているんだろうと思いますね。
今のその鉄人王の文脈に補足をしておくと、群衆政治ですよね、反対側にあるのは。ただただ民主的にみんなに一票を与えて物事を決めさせていくと、だんだんみんなが愚かな意思決定をするようになる。だから、ある種理性なのか哲学なのか、ちょっと言い方はいろいろありますが、優れた統治者というものに一定の権限を持たせるという意味では、今カネオさんが言ってたように、そのリパブリックというものの文脈はそっちにもあるわけですね。
でもう一個、一応これ、ここら辺はまた一つ議論になってくるんですけど、昨日の東さんの配信なんかでは、このカープ本の中ではあんまり国家の統治者を、例えばより強力にするべきだとか、強権的にするべきだっていうことはそんなに言ってない。だからAIと民主主義の話とか、民主主義と国家の話はほとんど書いてないっていう風に言ってたと思うんだけれども、そういう意味で言うと、今のはあれだよね、やっぱカウンターエリートを書いて、その中で例えばピーター・ティールだったりとか、それからその周りの加速主義者とかの影響とか、その辺の文脈を踏まえると、カープもその辺を意識してるんじゃないかという感じになりますかね。
まあそうですね、どっちかっていうと、ごめんなさい、僕の言い方があんま良くなかったんですけど、どっちかというとこの中で紹介されてるんですけど、アメリカの建国の父と呼ばれている人たち、例えばベンジャミン・フランクリンとか、そういった人たちは非常にこのテクノロジーとか技術に対しての知見がものすごく深かった。で、その辺の発明とか実績っていうのもすごく優れた人たちだったっていうのが冒頭で紹介されている文脈があるんですよね。
これね、確かね、ちょっと俺もうろ覚えなんだけど、同じ話をね、ティールか誰か他の人もしてたんだよね。だからその物語自体はかなりあの辺に共有されてる感じがあるよね。
そうですね。その意味でも。もう一度偉大にと言った時に、カープの中でこだましているのは、おそらくそういう物語なんだろうということですね。はい。
そうすると、やはりこのテクノロジカルリパブリックとカウンターエリートで語ったような、まあこの本を読んでカウンターエリート側を読んでない人に改めてもう一回説明すると、トランプ自身がそうかどうかは別として、トランプの副大統領をやってるJDバンス副大統領、そのバンスが元々働いてたのはピーターティールという非常にアメリカの著名な投資家、PayPalを作った人、そしてFacebook、OpenAIも含めてお金を出している、本当に世界最強の投資家の一人、ティール。で、そのティールに影響を与えている加速主義という思想で、その加速主義なんかが求めているのが、やはりアメリカの今、民主主義は遅いと、で、もっと加速しなくちゃいけない。で、その遅い原因として、例えば多様性であったりとか、先ほどのその、偶数政治のようにみんなで物事を決めて大事な物事が全然進まない。そうじゃないんだと。もう一回強いリーダーを持って、そして強いテクノロジーと、そして素早い意思決定によって、特にこのおそらくティールとかカープの仮想敵国である中国、そういったところにやっぱり技術的に勝たないと、アメリカの覇権というのは失われて、で、アメリカの覇権が失われると、世界の平和、世界の均衡が崩れるんだということで、アンタイエリートでは主にそういったトランピアン、トランプ主義者の周りの人たちですね、について、なんでそういう人物が台頭してきたかということを書いていたわけだけれども。まあカープについてそれほどページを割いたわけではないけれども、やはりやっぱりこのテクノロジカルリパブリックを読むと、その急先鋒というか、まさに実践している人間の一人だというところはわかりますよね。
はい。まあ彼はこの本の中で、ものすごくエリートなエンジニアの人たちとか、技術者と言われる現代のエリートのエンジニアとかっていうのが、ものすごく高度な技術を持っているにも関わらず、彼らがみんな、多くのエンジニアたちがフードデリバリーアプリとかSNSとかマッチングアプリとか、そういうものを作ることにどんどんどんどん流れていってしまっていて、そこに人材も使われているし、リソースも使われている。この現状に非常に強い警鐘を鳴らしている、そういう人ですね。
ソーシャルメディア、つまり2010年から2015年ぐらいにかけてっていうのは、世界がFacebook、ジンガ、グルーポン、それから何だろうな、フードデリバリー関連、こういったものに支配されてたわけだよね。で、アメリカの投資家たちもみんなそういうものに、いわゆるコンシューマー向けのアプリで、その背景にあるのはiPhoneがすごくすごい勢いで普及して、そのデバイスの普及によってその上でアプリを作る。中でも例えば当時はアングリーバードとかツムツムみたいなのもそうだけど、ああいったアプリがみんながそこにアテンションを奪われてしまう。でもカープが言うには、いや、俺たちはその間にオサマ・ビンラディンと戦ってたんだ、アルカイダと戦ってたんだと。お前らは何をやってんだと。こっちこそアメリカっていう国を考える上で重要じゃないか。で、やっぱりここのもっと背景にあるのは、このカープ連載のところでも我々書いていたんだけれども、やっぱり9.11を見て、これは大変なことになったと。アメリカの基軸とした世界というのを前提に考えていたけど、それが崩れ去っているというのを、まさにこの絵としてもね、このワールドトレードセンターが崩れるのを見て、で、これを何とかしなければと思って、カープはテクノロジー世界に身を投じるわけだよね。で、その前っていうのは、もう一個、これはカープについて当然語らなくちゃいけないのは、なんで我々が実はその十年近く前にカープについて書いたかというと、これはもう明確に僕が歴史とか政治哲学とか関心があって、長野が歴史をやってて、全部ヒューマニティーズをやってた。しかもそれでPhDを持っているテック企業のリーダーってもう当時いなかったわけで、今はほとんどいないけれども。で、なんかえらいよくわかんないこと言ってると。で、しかもやってることはなんかどうやらSIAなのかコンサルなのか、なんかよくわかんないことやってると。当時もっともっと謎だったと。ただ、少なくともビンラディンの逮捕にこのパランティアっていう会社の技術が使われたらしいぞっていうのだけはすごくバズってたんだよね。ということで書いたんだけど、その時にカープがドクターを取ってPhDを取ったのはフランクフルトで、フランクフルトっていうのはフランクフルトと呼ばれるフランクフルト学派と呼ばれる人とか、それからハーブマス、そういった人物、哲学者がいたっていうところで。うんと、今日まさにこれは東さんが言ってた昨日の配信でも言ってたと思うんだけど、やっぱり公共をなんとか再建しなくちゃいけないんだと。で、やっぱりカープの裏側には国とか公共、そこの場の公共っていうのは、どっちかっていったらまさにリパブリックそのものだけれども、を強くすることがとか、優れた議論をして、その公共、公共圏っていうのを取り戻すことが良いという、やっぱり思想が、彼は哲学をやってる中でうっすら強かったんじゃないかっていうのは、これはまああのカープのバックグラウンドを考える上で、その辺の要素っていうのも当然出てくるんだけれども。なので彼はやっぱりアメリカっていうものがいかに強くあるべきかっていうので、あの事業をやってるという話になるわけですね。
そうですね。9.11が起きたのが2001年で、このパランティアができたのが2003年ですかね。やはりその直後にできているということで、問題意識は明らかにそこにありますよね。で、もう少し補足をしていくと、このパランティアという企業、これ今ちょっと手元にないんですけど、彼らは課題図書のようなものを設置していて。
はいはい。
ジョインして入社したメンバーとかには必ず読むようにっていうふうに伝えている書籍が何冊かあって、で、その中にはビジネスの進め方としてどうやっていくかとか、ユーザーへのインタビューどうしようとか、そういう本も含まれてるんですけども、明らかに一冊浮いている本があって、これが「倒壊する巨塔」と言われるいう書籍、日本語訳でも出てるんですけど、あのピュリツァー賞を受賞したもの、ものすごく優れた調査報道の記事、あの本があって。で、これはあの、何の話をしているかというと、九点一一にいかにして至ったのかという話を様々な関係者の視点から描いている、本当に優れた調査報道です。で、その中で出てくるのは、FBIとかCIAとかっていうのは、その九点一一のテロにつながる予兆というのを各々が掴んでいた。その情報の端緒になる、ヒントになるようなものを各々が掴んでいたにも関わらず、結果的にテロを防ぐことができなかった。後から振り返ってみると、その各々が持っていた情報をうまくつなぎ合わせることができていれば防げたんじゃないのか。そういった問題意識が、その「倒壊する巨塔」という本の中には出てくるんですけれども、まさにそれを実現しようと思って、つまりその点と点をつなぎ合わせて、しっかりとサイロ化してしまっている、個別に散らばってしまっている知見とかデータっていうのをしっかりと吸い上げて統合しようっていう製品を売っているのがPalantirになりますね。
データの統合っていうのは、その後の実際にその働いてたエンジニアの証言とか何かでもよく出てくるんだよね。例えばエアバスにPalantirが行ってた話とかは結構有名だったりして、そこで働いてた人のブログなんかも出てるけれども、やっぱりデータをつなげるとか、もうもうすでにかなり有名だとフォワードデプロイエンジニアと呼ばれる、まあ顧客のところに出向いて、それがアフガニスタンでもパリでもアメリカでもどこでも行くぜっていうところがPalantirの強みだと言われてるけれども、その中でもやっぱり繰り返し出てくる。こう、一見バラバラなデータをつなげるんだと。これ今考えると、我々も実際自分たちの会社をやっていて、データが散らばってます。だから人間が作業していて、とにかく非効率です。で、これを何とかしてくださいって言って。で、僕らもよくお客さんのところ行って、うん、じゃあまずはエクセルでこれをまとめましょうってやって、で、これは自動化できますかねとかっていうのをエンジニアと共同して。で、じゃあこれは自動化できました。だけど、ここの全体の部分のここです。だからよくやることだよね。あの、そういうAIのプロジェクトを我々進めていく時っていうのは、そうやって考えることは自然なんだけれども、でもそれをだから本当に五年、六年でいうと、二十年前にやってたっていうところにやっぱり凄さを感じますよね。
そうですね。やはり独特なのは、それを軍事領域でやろうとしたっていうところですね。アメリカのシリコンバレーには、「Don't beevil」とGoogleが掲げた「邪悪になるな」っていうモットー、メッセージっていうのが長く続いていた時代があって。その時にはやはり軍需産業との関わりは、シリコンバレーとしては手を引くんだと。シリコン、あの軍事とは距離を取るんだというカルチャーというか、潮流があった中で、Palantirだけはいや違うと。国家というものを考えなくちゃいけない。その安全保障というのをしっかりとしない限り、我々が謳歌しているような自由とか民主主義は失われてしまうんだというふうにティール、ティールだったり、カークというのは考えていて。それで彼らは軍事と、軍事とか政府と仕事をするっていう、そこがお客さんになる、そういう会社ですね。
あの、これ今記事を見つけたというか、記事を出したので、二、2020年でした。だから六年前に書いてた記事なんだけれども、やっぱり当初いかにPalantirが苦戦してたかっていうのを書いてましたね。後にPalantirに投資する名門ベンチャーキャピタルVCのセコイアのマイケルモリッツは、ミーティング中にずっと落書きをしていた。同じく名門のクライナーパーキンスは、幹部から一時間半にわたってなぜPalantirが失敗するかを説明される有様だった。2005年前後のVCは次なるGoogleやFacebookを探しており、それはコンシューマー向けテクノロジーでおそらく新たなSNSとして想定されていた。間違いなくエンタープライズ向けのサービスではなかった。
で、だけど、CIAのVCからなんとかお金を集めて、それからティールのファウンダーファンドから三千万ドル。三千万ドルをどう評価するかだよね。今のPalantirにとってみたら微々たる額だけど、なんとかそれでしばらくやっていけるというところで会社をスタートしたと。だけど、当時のことをカープはこう振り返っている。「2005年から2009年にエンタープライズソフトウェアをやるなんて、エンジニアと一緒にパロアルトの真ん中でサーカスを始めるようなものでしたよ。とても怖かったですね」って言っててね。で、やっぱり期待は集まったり、お客さんも少しずつ集まってるんだけれども、でも2010年になるまでっていうのは、もうほとんどサーカスしか踊ってなかった。パロアルトの真ん中でサーカスしか送ってなくて。で、やっと2010年前後かな、にお客さんを獲得した。
で、最初の商業顧客であるJPモルガンに同社を紹介したのはニューヨーク警察だったということで、この辺はね、その軍事っていうより、実は金融から、まあそのCIAは唯一のクライアントだったけれども、金融なんかから、その民間企業との契約も始まっているという、そういう感じですね。
そうですね。これ今この会社は上場しているので、決算報告が定期で出ますけれども、そこを見たら分かる通り、今、政府部門と民間の企業部門の大きく二つの収益の柱があって、大体半々ぐらいですかね。収益の源としては。
そうだね。ちなみに今びっくりすることがあって、これはカープシリーズをね、五まで、四まである。
で、一番この四の下のところに。
次回に続くみたいな。
近日公開五に続くって書いてある。
六年経ってた。
五はどこなんですか?
五は。
五はどっか行ったんですか?
あのね、下書きがあったかもしれない。
眠った下書きが。
でもこの四までで顧客の離反とか人種差別問題、2016年の歴史を書いてるんだよね。
例えばその前のタイミングに、えっと、グレン・グリーンウォルドっていう非常に有名なジャーナリストですね。
えー、が、まあなんか、そのパランティアについてかなり批判的な執筆をして。で、このグリーンウォルドがやってる、えっと、サイトっていうのは、えっと、eBayの創業者の一人である、えーと、ちょっと名前ど忘れしちゃった。eBayの創業者が支援してるんだよね。民主主義を、の価値を大事にするっていうことで。なんだけど、そのeBayに、えーと、売却したPayPalのティールが支援してるパランティアについて、そのポロクソに書くっていう、まあだから本当にそこはまた面白い関係だなと思うんだけど。まあだから2016年まででもかなりもうパランティアの評判は悪かったんだよね。もちろんいい評判もあるけれども、少なくとも政治的に置いてはかなり悪かった。ビジネスとしては成功しつつあったけど悪かったっていう、まあそのある種、虚々崩々っていうか、まあ賛否両論っていうのが今も続いているという、まあそんな感じですね。
と、まあちょっとカープの話をしちゃったけど。
うーん、二つあって。
まあ一つはこの本の現状認識をどう思いますかっていうことと、そこに賛同しますかっていうところで。まず現状認識に関しては、まあ俺は少なくとも、おー、重要な問題提起であるということには同意するんですけれども、その辺どうですかね。
そうですね、そこは自分も同意ですね。あの、これを批判するかって、まああの、この後話すかと思うんですけど、まあこれをどう受け止めるかっていう話に、いー、その議論をするためにも、えー、例えばあの、これに対抗するような、例えばカープの立場とは全く相容れないような、全く異なる立場から、同じような、あの、粒度というか、同じような水準でこのようなものを出せるかっていうのは一つやはりポイントだなとは思いますね。その議論をしていく上で。
あの、それで言うと、俺はカウンターエリートの時には、ああ、それがあまりなかったから、えっと、この問題意識に、まあ左派の加速主義であったりとか、ああ、左派として何かをっていうぐらいでとどまっていたけれども、まず現状認識としては同意であると。で、同意である上で、まあこれはまさにアゾムさんも言ってたけれども、やっぱり国家観がいかにアメリカがあー優れた国だ、まあある種唯一無二の共和国であるっていうことを前提にしているところは、ああ、このカープの明け透けなんじゃないかなとは思う。
で、それは、えーと、分かりやすいのはやっぱりイスラエルだよね。
えー、今アメリカがやっていること、特にイスラエルが、ああ、やっていることとか、その、なんでアメリカが世界の安全保障に関与しなくちゃいけないんだっていうのは、いやいや、それあなたたちが始めた物語でしょっていうツッコミはあるんだけれども、まあでも半分ぐらい言ってることはわかると。えっと、ロジックとしては。で、だけど明確にそれあなたが始めた物語だし、あなたが責任取るやつだよっていうのはやっぱりイスラエルに、だと思うんだよね。
で、そうやってアメリカが暴走した時に、いやアメリカは優れた共和国なんでって言っちゃったら、それはそれですごく問題で。えー、だからそういう意味で言うと、やっぱそのアメリカ観の方が、ああ、まあカープだったり、その我々の言葉で言うとカウンターエリート側のやっぱり問題なんじゃないかなと思う。
で、ただここで厄介なのが、まあその時にもう一個ね、えっと、今年出た本として、えー、あんまり多分売れてないんじゃないかと思うけど、えーと、エズラ・クラインのアバンダンスを、まあやっぱ読んだ上で、えっと、彼はやっぱ内政については書くんだよね。アメリカに豊かさを取り戻すと。で、ただこれ結局同じこと言ってんだよね。
その豊かさ、豊かさ割り算、安全保障、あ、豊かさマイナス安全保障で、安全保障について語らない豊かさについて語ってるから、まあなんか左派からもその対抗言論が出てきたかなって思うけれども。でもそれ結局じゃあどうやるの?って言ったら、なんかテクノロジカル・リパブリックとあんま変わんないのでは?とも思っちゃってて。で、しかもそこに安全保障の議論がないとダメだよって多分言うと思うんだよね、カープだったら。そういう意味では、あのー、概ね彼の議論に乗らなくちゃいけない、えっと、彼の議論に大部分一挙しなくちゃいけないのはまだ確かだなとも思っちゃって。
うんうんうんうん。
どうですか?その賛同の部分に関しては。
そうですね。あの、まあまずパランティアがあの事業としてやっていることとか、あのイスラエルに売っているものとかっていうのは、まあ邪悪な側面は多分にしてあるだろうなというふうには思いますね。はい。まあそれはあの中でもそうですね。あの例えば移民関税執行局とか、まあその辺とやって契約して売っているサービスは、ああ、まあこれは邪悪だろうと。で、それ自体はパランティアに勤めている現役の社員の中からも疑問の声は上がっているという話は報道で出ていますし、僕もそう思います。あの疑問だし、これ邪悪だなというふうなものではあります。
うんうん。
ただ、今石田さん言ったように、あの安全保障の話とか、国家観の話とか、えー国際秩序とか、そういったものをどうすべきなのかっていう話は、あの、やはりあまりされないですし、ましてこれほど大きな、今となっては大きなテクノロジー企業のトップがそういう話を正面切ってやるっていうのは、これはこれでリスクは取っているというのは間違いないので。
いや、ずっと言ってるよね。俺はリスクを取ってこれやってるんだと。お前らどうなの?
はい。で、えっと、そうで、まあやっぱさっき言ったように、お客さんが政府か大企業っていうのは、もうこれはもうわかりやすく一貫してますよね。つまり、彼はずっと消費者向けのアプリとかサービスを、SNSを作っている企業とか、そういうふうなリソースの使い方っていうのをずっと批判していて、で、お客さんにコンシューマーいないんですよね。うん。だから、まあその事業のあり方とかっていうのは別にあの議論は様々あっていいと思いますけど、まあただそういう話をしている人がアメリカにはいて、で、実際に事業が進んでいて、政府がお客さんになって、サービスが使われていてっていう、この現状に対して、どういう国家観を打ち出していくのかとか、そこで例えばAIの使い方として、それは倫理的に許容されるのかとか、もちろん僕はあのPalantirの今のイスラエルへの売り方とかっていうのは許されないと思ってますけど、あの、そういう話を正面切ってやるためにも、ただ単に「いや、それは虐殺に使われるからダメです」っていう風に言っても、カープは多分止まらないと思うんですね。なのでその議論をするためにも、えー対抗する議論を出せるかどうか、まあそこじゃないかなと。
あの、それでいうと、俺2つあると思っていて、えーと1つは、あの。
今日これまあ使われるかわかんないんだけど、俺Pivotでも言ったんだけど、カープはこれだけテクノロジーだ、AIだって言ってるんだけど、彼は結局本を書いてるんですよ。これ、この事実はすごく大きいと思っていて。やっぱり彼はそのナラティブが重要であるっていうことはやっぱり認めてるんだと思うんだよね。つまり、テクノロジーにも自由にさせていけば、もっと完璧な社会が作れると思っていなくて、やっぱりアメリカ国民を説得しなければ、公共、えーと、公共、公共圏において、えーそうか、アメリカをテクノロジカルリパブリックにしなければダメなんだっていう、みんながその魔がなのか、どんな夢でもいいんだけど、それを持たないとダメだと。その、その流れの中に自分たちの会社もあるんだっていう風に思ってるんじゃないかと思うの。
うーんなるほど。
だって、テクノロジーだけで問題が解決できると思ったら本を書かないもん。やっぱり彼らにとってはバイブルなのか、えーその説得書なのか、マニフェストなのかが必要で、やっぱり言語がすごく重要であるっていうふうに思ってると思うんだよね。で、そういう意味でいうと、えっと、今やっぱり、えっと、例えばじゃあ日本の例で考えた時に決定的に足りないのはまさに金子さんが言ってる対抗言論だと思ってて。で、その対抗言論というのは、あの、今こうやってやってるように、これを見てテクノロジカルリパブリックおかしいんだっていうふうに思ったりとか、あ、こういう議論は日本にないねとか、じゃあテックの会社を俺は作ろう。でもやっぱりそこの一番の出発点はナラティブとか言語だと思っていて、そういうものを作るっていうのは、これは多分カープの側であれ、その反対者であれ、かなりみんな同意してると思うのね。ここはやっぱりアメリカの俺は素晴らしいところだと思う。まあだからメディアが大事。こんなにメディアがダメだダメだと、アメリカでもダメだって言われてるけど、でも今日だってアンドリーセン・ホロウィッツがメディア、新しいCNNを作るんだってメディアを作ってたし、まあ俺たちもこうやって、あの、どうやったらこれがボーカルかよくわかんないまま、でもずっとメディアもやってるわけだし、やっぱりメディアを作らなくちゃダメなんだと思う。
OpenAIもメディアの企業を買収してますもんね。
そうだね。で、彼らはやっぱブログを書くよね。彼らはずっと自然、まあAIが自然言語だからっていう話も含めてそうだけれども、やっぱり何かストライプもそうだよね。ストライププレスを作って、やっぱりドキュメントを作って人々を説得するとか、マニフェストを掲げて、そこに基づいて何かをビルドするっていうことをすごく重視していて、まあそれはだから一つ希望だと。で、もう一つは、おそらくこれはカープも含めた、やっぱり問題点としては、えー二元論で捉えていることだと思うんだよね。
そのアメリカと中国競争にいかに打ち勝つか。その仮想敵は中国であると。だから権威主義国家か民主主義国家かというふうに捉えていて、まあ概ね今の世界がそうなっていることは事実なんだけれども、最近俺はよく言ってるのはミドルパワー、日本はもうミドルパワーの中のリーダーになるしかないというふうに思っていて。アメリカ、中国、インド、もしかしたらロシアかもしれない。そういった大国に対してミドルパワーで手を組んで、なんとか自由で開かれた民主主義というナラティブを打ち立てていきましょうというふうになった時に、テクノロジカルリパブリックは結構だよ。だけど、そのテクノロジーによって、そのミドルパワーの国々だったりとか、あるいは人権とか民主主義を毀損するような動きっていうのは、それは大国であっても許されないということで、いや、我々だってこういう技術を持ってるんだから、それに対抗できますよっていうのが必要だと思っていて。やっぱり過度に、あの、これもしかしたらティールもそうなんじゃないかと思うけど、その、うん、まあそれはそう言ったら、いや、お前はそれは弱いというふうに言われるかもしれないけど、過度にやっぱり恐怖を抱きすぎなんじゃないかって思っているの。つまりその競争に負けることに対して。だから、えー、その歯止めが効かない。イスラエルにも輸出するし、でもこれは中国に打ち勝つためだからしょうがないって言って全てが正当化されるけれども、いや、そんなことないでしょと。だってこのミドルパワーで共通の価値観に基づいて、で、テクノロ、最先端のテクノロジーを作ることができる。そのために確かに民主主義が遅いとかそういう問題はあるけれども、やっぱりちょっとあなたたちは権威主義国家に対抗するために自分たちが権威主義国家になることを正当化しすぎでは?っていうところが、まあ一番あれかな、今でいう反論ポイントかな。
そうですね、同じように思ってますね。あの、これはカープというよりはティールの文脈なんですけれども、彼は最近、あの、これは詳しい方、日本にもいらっしゃいますけど、ティールは最近アンチキリストという話をしていて、それがキーワードとして一つあるんですけれども、聖書の言葉を使ってテクノロジー業界に対して警鐘を鳴らしてるんですけれども、そのティールが言っているリスクの一つが、えー、テクノロジーを危険視しすぎることがリスクだっていうふうな言い方をするんですね。それはつまり、えー、これはAIの文脈ですけど、AIが超知能のように暴走して人類を滅ぼすんじゃないかとか、そういうことを言って、例えば国連とかで規制をしましょうとか、核兵器のようにちゃんと抑止になるように規制をしましょうとか、そういうことを言っている人たちは結構たくさんいて、そういう振る舞いこそリスクだというふうにティールは言うんですね。なので、そうじゃなくて、そうやって言っているうちに中国に作られてしまったらどうするんだというふうに、先ほどの話ですけど、そういう危機感みたいなものがあって、えー、どんどん加速して、もっと早く、すごく高性能なものを作らなくちゃいけないっていうふうな論の立て方をするんですけれども、ただ、えー、危機感を煽っているという意味ではあまり変わらないのではないかなというふうに思いますね。つまり、AIを規制しないとAIが暴走してしまうっていう危機感の煽り方、これやり玉に挙がるのが、例えばアンソロピックのアモデイCEOのような人だと思いますけど、彼のような議論の立て方はティールからすればアンチキリストだと。つまりそこで想定されているのは、そういうテクノロジーを規制しようと思ったら、世界的な全体主義国家を作るしかないっていうふうにティールは考えるので、そういう世界はあってはならない、脱出できなくなってしまうと。ただし、それに対抗するために、ティールは中国とかに、まああの、地球が北朝鮮のように国家になって、北朝鮮のようになってしまうということをティールは恐れているので、その危機感を煽って、じゃあアメリカが作りますっていうのは、それは北朝鮮がアメリカになっただけであって、別にその、何て言うんですか、あの、解決として、本当にそれでいいのかっていうのは、自分が批判しているはずのアンチキリストのようなものに自分たちがなってしまってるんじゃないかと。その可能性についてはどう考えるのかというのは、僕はこれはティールだったり、カープについて聞いてみたいポイントなんですよね。
まあやっぱりそこはもしかしたらすごく雑な理解かもしれないけど、やっぱりそのキリスト教に関連した時にも、やっぱり二元論的に捉えてる。もうちょっとその多元主義的にというか、その多元的に、この、なんだろうな、国家観とか、ああ、安全保障観を捉え直せるんじゃないか。で、捉え直すことによって、えっと。
うん、まあそうね、捉え。
まあでもその二元論で捉えるっていうのも、さっき言った通り、やっぱりナラティブの一つの装置なんですよね。
まあそうだね。
結局あの、仮想敵をわかりやすく一つ置いて、で、そこの、えー、あいつら対我々という構図を自然に織り込んで作り出すことによって、我々側を正当化しようとするっていう、うー、まあ論の作り方、物語の構成の作り方なんだと思うんですよね。
だから、いや、こういう時に多元主義って言うとちょっとパンチ弱い感じはするよね。
ちょっとパンチ弱い感じはしますね。なので僕はあの、まあ対抗言論を作るっていうのも一つなんですけど、そもそも彼らが作ってる物語の構成がどうなってるかっていう種明かしから始めてもいいんじゃないかなっていうふうには思うんですよね。
はいはい。
つまり仮想敵を、まあその二元論みたいなふうに分かりやすい敵を置いて、我々対あいつらみたいな構図に彼らはしようと、まず、まずその場面設定をそうしているので、これは現実を歪曲してますよと。
いう話から始めてみてもいいんじゃないかなという気はしますね。
それをすることによって、あ、別にそれだけじゃないんで、この世界はというふうに認識してくれる人が増えるんじゃないかということ。
まあそうですね。
一方でさ、それに対してやっぱりこう、いや、我々対あいつらで危機感を煽って、で、安全保障だったり、テクノロジーに国策として金をつぎ込んでもらってっていうのもあるじゃない。
はいはいはい。
そこはなんかどうですか?いや、とはいえ、だからそういう金の流れとかになかなか勝てないっしょと。種明かしをしてもっていうところに関してはどう?
まあ勝てないんじゃないですか。
うーん。あ、でも俺それでいうと、あの。
これどこまで言っていいのかな。
えっとね、先日、ある本当に日本を代表する、まあカネコさんわかると思うけれども、えっと。
技術の会社。ここまで言っていいんだろうかな。まあ言っちゃうけど、半導体のある経営者に取材をさせてもらったんだけれども。えっと、その方もそうだし、結構あれかな、皆さん言ってらっしゃった。その関係者皆さん言ってらっしゃったんだけど、あのエコシステムですと。で、経済安保が非常に、例えば半導体において重要になっているっていうことは間違いないですと。これも皆さん合意すると。だけど、意外にこのエコシステムっていうのは世界中に広まってるんですよと。だから例えばアメリカの側につくから、アメリカだけのサプライチェーンではい完成っていうことはもうないんだと。例えば素材はどうしても中国ですとか。で、それは多分俺たちが、つまりその産業の関係者じゃない人間があまりにも単純化してるんだろうなっていうのは思ったんだよね。これから安全保障の時代で、経済安保の時代で、防衛の時代だから、じゃあアメリカと日本と、あるいは自由主義国家の閉じたサプライチェーンを作りましょうっていうのは、これはちょっとやっぱりもっともっと細かい、その製造のプロセスとか工程とかを見ていくと、ちょっと現実的じゃない。だから結局のところ、そういったところと技術協力をしていかなくちゃいけないっていうのも多分事実なんだと思っていて。もちろんそのデカップリングをしようっていう大きい方向性も一つあるんだと思うけども。でも俺それはすごくなるほどなって思ったんだよね。だから物語でいうと、確かにその二元論が強いっていうところはそうなんだけど。でも今金子さんが言ったその種明かしをするのに近いんだけれども、やっぱ種明かしをしたりとか、現実的にそのそうじゃない国と技術協力とか、それはサプライチェーン組み込むもそうだし、やることによって、あの、やっぱりその過度な二元論がお金を集めるっていう側面もあるけど、それがエスカレーションを生むっていう、そのリスクもまあ多分にあるんだと思うんだよね。だから、いや、そうじゃないんですと。まあそれはだからまた結局メディアとか言論の話に戻ってくるけれども、種明かしをして、ほら、実際こういうところで我々は協力関係にあるじゃないですかということで、あのテクノロジーをより良い方向に使っていくっていうのもあるかなっていうのは今話してて思った。
なるほど、確かにそうですね。
うん。まあでもこの辺はあれですね、なんかそうやってこう、実際にね、話を聞きに行ったりとか、そのして見てみ見えてくることもね、あるからね。
はい。はい。ということで、だいぶ時間も経ってしまいましたが。
今日このテクノロジカルリパブリックについて話していきましたが、まあただ冒頭というか、これずっと言ってるように、あの最重要書籍であることは間違いないから、あの、これ賛成する人も反対する人もぜひ読んでほしいですね。
そうですね。うん。まあ訳もあの、そんなに不自然ではないというか、サラサラ読める感じなので。まああの引用は多いですし、彼やはり哲学で博士号を取っているので、その周りの専門的な書籍とかの引用はかなりふんだんにされるんですけれども、あの、すごくやっぱりそこへの知見自体は深いんだなっていうのは、これは東さんおっしゃってましたけど、読んでてわかるので、まあそういう意味で文章自体は普通に読めていくので。あの、はい。
まああとあれですね、これは東さんもずっと言ってましたけど、あのパランティア公式Xがマニフェストを出してて、これの要約だって言ってマニフェストを出してるんですけど、これ書いてないんですよね。
そうなんだよね。いや、あれはだから俺は採用だと思ってるよ。はい。採用文脈だと思ってる。はい。
けどそれが成功してるかどうかはわからんけど。
まああとなんで今ああいうのを出したのか全然わかんないです。
うん。でもあれじゃない?あの最近さ、ホワイトハウスがさ、任天堂のゲームをさ、なんかバンバンとか言って、これがイランですとかってやってるじゃん。あれにすごいそのね、批判が集まってるけど、あれと同じ人がやってんじゃないの?とかぐらいには思ってる。
まあそうっすね。確かに。
若いインターンとかもね、どんどん採用してるんですよね、パランティア。
はいはいはいはい。
高校生のインターンとか採用して。
そうなんだ。
大学に行ってもダメだみたいな。
それなんか聞いたことある。
大学に行くよりパランティアはいいキャリアを約束提供できます。
なるほどね。そうか。
まああとあれですね、あの、これだから今ずっと俺たちはテクノロジーとか現実世界の話からしてたけれども、やっぱり政治哲学なのか倫理なのかAIなのAIはあれか。だからいわゆるまあ社会科学、ヒューマニティ、人文社会科学の人間こそ読んでほしいですね。
うん。やっぱり今、まあこれはね、あのリベテックをね、東さんと桂さんがやってるから、あの、それはもうそちらにお任せというか、そちらもぜひ見てくださいと思うけど、やっぱり今リベラリズムとか合理主義とか、あるいは安全保障感とかっていうのの最前線は残念ながらここにあるよね。はい。うん。まあこれはあの、残念ながらなのか、まあ本当にこの辺の議論は避けて通れないなって思うよね。
はい。その議論を引き付けて事業として推進している人っていうのがこの人なので、うん、現実的な影響力をすごく持ってしまってるんですよね。よくも悪くも。なので、あのずっと人文学の中、人文学界隈の中では、長らくあの、どうやって現実の世の中に。人文学が役に立てるのかとか、そういう話っていうのは長らくされてきたと思いますし、石田さんはそれをずっと長らく見てきた人だと思いますけれども、あの、そこで得られた知見とか考え方っていうのをまさに実装している、プロダクトの中にそういう思想が息づいている、そういうものとして、えー、こうPalantirとかAlex Karpっていうのはいると思っているので、あの、まあそれに、まあおそらく賛成しない人の方が多いんじゃない、人文学の人たちは賛成しないだろうなとは思う、想像しますけど。あの、ただ、そういうデリバリーの仕方をしている人、実装の仕方をしている人っていうのはいて、そういう意味で、あの、そっちの人文学の人たちの方こそ読んだ方がいい本だなっていうふうには思います。
でもね、俺ね、あの、二周してね、結構ね、勇気が出たっていうのが、あの、まあそれはこういう方もあるんだろうけど、やっぱ今、そのマッカスキーの元パートナーとか、そのアモデイ氏もそうだけど、あの、で、そこに対しいろんなことを言ってる、その、まあジャーナリストもいれば、で、新しいメディアも立ち上がって、で、ストライププレスみたいなのもあって、でもみんなやってんじゃんって感じなのよ。みんなテクノロジーと、まあヒューマニティーズ、ソーシャルサイエンスをやってんじゃんと思って。あ、だ、俺たちは、まあそれこそ今度ね、認知戦のホワイトペーパーも出るし、まあ僕ちょっとなんとかね、あの我々の仕事にちょっと余裕を持たせて、AIと倫理とかAIと哲学みたいなのもちょっと書きたいよねって言ってるけど。あ、なんかこっちでいいんだみたいな。
うんうん。
今これをやるのはもう、もうこれほど最適な時代はないなっていうのが本当に正直なところで。
まあ確かにスタンダード感あります。
ある。
一番ど真ん中だよね、これ多分。そう。
なんか、東さんとそういう話をしてるのも俺もそうか。
うーんなるほど。
だってドゥルーズとかデリダとかがったりの話を俺はできないけど、やっぱAIと安全保障と哲学とってなると、やっぱちょっとこう、僕はこう思います。それはもちろんね、もう東さんが百すごいってあれだけど、でもやっぱそういうことに、あの、その思想とかね、哲学の本当にね、ど真ん中の専門家が来てるっていうのもやっぱ面白いなと思うし。で、じゃあ、じゃあ自分が、じゃあ今からそのね、例えばディフェンステックの会社を作りたいですかって、別に作りたくはないけど。ないけど、例えばじゃあ政策にそういう意味でポジティブな影響を生むとか、それこそ公共系の議論にいいインパクトを生むために、じゃあそういうメディアを作ろうとか、プレスをやろうとかっていうのはすごくあるから、そういう意味でもね、これを読んで、あ、なんかこういうこと面白いな、これで社会をより良いインパクトを生みたいなとか、ちょっとでもなんかこっちの方向に持っていきたいなって人はぜひね、あの、うちにアプライしてもらってもいいし。
採用につながってるみたいな。
これはまだ狙ってない。狙ってないけど、まあこういう話をね、別にまあアプライじゃなくてもこういう話をしましょうって感じですね。はい。ということで、えー、かなり長くなり、本物のポッドキャストかありましたが、えー、ぜひですね、こういった話もまた引き続きお届けしていくので、えー、ぜひチェックしていただければなと思います。ということで、ありがとうございました。