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なぜ中国は、子どものスマートフォン利用時間を1日2時間に制限するのか?

公開日 2023年10月04日 20:38,

更新日 2023年10月04日 20:38,

有料記事 / アジア / テクノロジー

この記事のまとめ
⚡️中国規制当局が子どものスマホ利用時間制限に関するガイドライン案を発表

⏩ 国内外で深刻化するスマホ依存症への対処を本格化
⏩ 政府によるテック企業後押しが一転、ガイドラインで再び苦境か
⏩ 既に中国テック大手の株価は下落…検閲問題への懸念も

現在、中国では子どものスマートフォン依存が問題視されている。特に子どもたちが長期休みを迎えると、国内では議論が活発化する傾向にある。

今年2月には、少年が父親に対して「返せ!」と叫びながら凶器を突きつける、衝撃的な映像が中国国内のソーシャルメディアで拡散された。この映像は中国の広西チワン族自治区で撮影されたもので、少年の父親がスマートフォンを取り上げたところ、少年が腹を立てて父親を脅したという。少年が紅領巾と呼ばれる赤いスカーフを身に着けていることから、騒動は小学校の冬期休暇明けに起きたものと推測されている

そして8月2日、中国国家インターネット情報弁公室は未成年者(18歳未満)のスマートフォン等の利用を制限するガイドライン案を示した。2019年及び2021年のゲーム規制に続き、依存対策をスマートフォンにも展開した形だが、国家主体でのスマートフォン制限は国際的に見ても異例だ。

一体、中国政府が厳しくスマートフォンを制限する理由は何なのだろうか?また、この制限は中国になにをもたらすのだろうか?

新ガイドラインの概要

国家インターネット情報弁公室が8月2日に発表した新ガイドラインは、子どもたちのスマートフォン利用時間を年齢に応じて40分から2時間に制限する。

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✍🏻 著者
リサーチャー
慶應義塾大学通信教育課程法学部甲類在籍。関心領域はAIと法、哲学、認知心理学など
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