Map of seismic intensity(Disaster Management, Cabinet Office, CC BY 4.0) , Illustration by The HEADLINE

南海トラフ地震は、いつ起きるのか?予想される震度・被害は

公開日 2023年03月31日 19:31,

更新日 2023年09月12日 23:12,

有料記事 / 災害・気象 / 社会

この記事のまとめ
東日本大震災同様に、甚大な津波被害が予想される南海トラフ地震

💡政府は「発生確率が今後40年以内で90%」と試算
一方で、専門家からはこの試算値の信頼性を問う声も

💡建物・人的被害は最大で東日本大震災の10倍以上と推定
被害の中心は津波で、原発への影響も懸念

2万人以上が死者・行方不明者となった東日本大震災から12年が経った。東日本大震災と同様に、津波による甚大な被害が懸念されているのが、南海トラフ地震だ。

南海トラフ地震では、最悪の場合、死者数は20万人以上に上るとされ、津波による原子力発電所への影響も懸念されている。

南海トラフにおける大規模地震について、政府は発生確率を今後40年以内で90%と試算する。だが、南海トラフにおける大規模地震の発生確率については、その試算根拠を疑問視する声もある。

では、南海トラフ地震が近い将来に起きる可能性は一体どの程度なのか?そして、具体的にはどのような被害が想定されているのだろうか。

南海トラフ地震とは何か?

南海トラフとは、静岡県の駿河湾から宮崎県の沖合・日向灘沖にかけて広がる海底の溝だ。ここでは、フィリピン海プレートが大陸側のユーラシアプレートの下に潜り込んでおり、今も年間数cmほどの速度で沈み込みが進んでいる。

この沈み込みによって、ユーラシアプレートは下方向へ引きずりこまれ”ひずみ”が蓄積している。このひずみが限界に達すると、ユーラシアプレートは上方向に跳ね上がる。それによって発生するのが南海トラフ地震だ。


日本周辺のプレートとその関係(気象庁HPより, CC BY 4.0

繰り返される南海トラフ地震

南海トラフでは歴史上、地震が繰り返し発生している。

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✍🏻 著者
シニアリサーチャー
北海道大学大学院農学院所属。専門は農業政策の歴史・決定過程。関心領域は食料・農業政策、環境政策など。一橋大学法学部卒。
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