ジューンティースとは何か:黒人解放の日、全米企業など公式な休日に

倫理・多様性

公開日 2020/06/25 13:51,

更新日 2020/06/25 14:29

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6月19日は、米国での奴隷解放を記念した日である「ジューンティース(Juneteenth)」だが、今年は特別な1日となった。TwitterやUber、Nike、Citiグループなど多くの企業が19日を休日として定め、ニューヨーク市なども2021年から公式な休日とする法律を定めた

2020年、全米にとって特別な日になりつつあるジューンティースとは何であり、なぜ現在でも重要なのだろうか。

なぜ6月19日?

1865年6月19日、米陸軍少将のゴードン・グレンジャーがテキサス州ガルベストンを訪れ、南北戦争の終結と奴隷制度の終焉を告げた。1865年7月7日のNew York Timesによれば、以下のように合衆国政府の命令である「一般命令第3号」が紹介されている。

テキサス州の人々は、 米国合衆国執行部の宣言により「すべての奴隷は自由である」と知らされた。これによって、元主人と奴隷の間には絶対的に平等な個人の権利と財産権が与えられ、これまでの関係は、雇用主と雇われた労働者の関係となった。

実際に、奴隷解放が合衆国憲法の修正第13条で提起されたのは半年前だったし、エイブラハム・リンカーン大統領が、1862年9月に奴隷解放宣言をおこなってから3年近くが経過していた。 しかし、自身が解放されたことを南部の黒人奴隷は知らず、グレンジャーの知らせによって、やっとその事実が南部へと広まることとなった。

ゴードン・グレンジャー少尉

この日は、「June nineteenth(6月19日)」から「Juneteenth」と名付けられ、アフリカ系米国人によって長い間祝われることとなった。

ジューンティース文書の発見

今月18日、驚くべきことに「一般命令第3号」の原本が、米国ナショナル・アーカイブから発見された。1865年6月19日付けの手書きの文書は、陸軍少将ゴードン・グレンジャーに代わってF.W.エメリー少佐による署名が記されていた。

従来知られていた一般命令第3号の活字版

新たに見つかった一般命令第3号の手書き版

記されている文言は、前述のNew York Times紙の文言と同一だが、現在流布している印刷版よりも古いバージョンであり、アーカイブの責任者はWashington Post紙の取材に対して、今回の発見が「素晴らしいタイミングだ」と語ってる。

ジューンティースの歴史

ゴードン・グレンジャーは、1821年11月6日にニューヨークで生まれた米国の軍人だった。1863年9月18-20日に行われた南北戦争の「チカマウガの戦い」で名声を上げ、テキサス州司令官として着任した。 1864年4月9日、南軍のロバート・E・リー北軍が、グラント総司令官に降伏したことで南北戦争は終結を迎えた。その後「ジューンティース」の知らせを届けたグレンジャーだが、それが直ちに奴隷解放につながったわけではなかった。

1865年までに、テキサスには推定25万人の奴隷がいたと言われるが、実際には同年12月18日に修正13条が批准されるまで解放されない奴隷も少なくなかった。 グレンジャーの知らせを聞いて行動した奴隷の中には、川を渡っている最中に射殺されて吊るされた者もおり、解放後も6年間に渡って主人のために働いた者もいた

初期の奴隷解放が、どこまで祝福すべきものだったかは分からないことも多いが、少なくとも1865年から祝典は開始されていた。初期の頃は、奴隷に投票指示を与える政治集会として利用され、日付も6月19日ではなく1月1日だった。

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著者
The HEADLINE編集長。株式会社マイナースタジオを創業後、2015年に株式会社メンバーズ(東証一部)に企業売却。早稲田大学政治学研究科修士課程修了(政治学)。関心領域は、メディア論や政治思想など。Twitter : @ishiken_bot
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