Hopeful Robot(Possessed Photography, Unsplash) , Illustration by The HEADLINE

AI、ついに人間の仕事を奪い始めた?米国では数千人が解雇

公開日 2023年12月21日 19:59,

更新日 2023年12月21日 19:59,

有料記事 / AI

この記事のまとめ
💡AI、いよいよ人間の仕事を奪い始めたか?

⏩ 米国では5月に約4,000人が AI を理由に解雇、中国ではイラストレーター募集が70%減少した都市も
⏩ 日本のアニメ制作の現場にも AI が進出
⏩ 代替の基準は「AI 能力のギザギザしたフロンティア」?

AI が人間の仕事を奪い始めるという話は、すでに現実のものとなっている

2023年はジェネレーティブ(生成)AI の普及に伴い、対話型 AI の ChatGPT、画像生成 AI の StableDiffusion や Midjourney などが将来人々の仕事を奪うという話題が幾度となく取りあげられてきた。

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そうした “脅威” に対抗しようとする動きも見られた。たとえば、ハリウッドでは2023年7月から11月まで約4ヶ月間にわたり、俳優労組がストライキをおこなったが、労組が声をあげた理由の1つは、AI によるコンテンツ制作が俳優の仕事を減少させることへの懸念だった。

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さらに、アニメーション作品などの作画を担当する人々を守ろうとする動きも広がった。X(旧 Twitter)上では2022年12月頃から、彼らの雇用を AI から守るべきだと主張し、「#SupportHumanArtists」とともに「AI は泥棒だ」(AI is theft)というメッセージが拡散されている。

そんな中、すでに中国では、画像生成 AI によってイラストレーターの失業が増加したとされている。2022年の推計では、2025年までに AI によって8,500万人の仕事が代替されるとしていたが、それがいよいよ始まった。

AI は人間の仕事を奪い始めている

AI が人間の仕事を奪い始めるという話が、すでに現実のものとなりつつある。

米・転職支援サービスの Challenger, Gray & Christmas が2023年6月に出した報告書によれば、米国では AI を理由とする解雇が5月に3,900件発生した。米国に本拠を置く雇用主からの解雇発表は、5月全体で約8万件だったため、AI を理由とする解雇は約 5% に相当する。報告書は解雇の理由を17に分類しているが、5月単体で見れば、市場環境、リストラ、コストカットなどに次いで7番目に高い数値だった。

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✍🏻 著者
シニアリサーチャー
早稲田大学政治学研究科修士課程修了。関心領域は、政治哲学・西洋政治思想史・倫理学など。
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