⏩ 研究では、2-10% の割合で告発が虚偽
⏩ 動機は多様で、アリバイ作りや復讐、同情を誘うなど大きく8つある
⏩ 日本では虚偽告発により無実の男性が懲役12年の有罪になったケースも
1月31日、デイリー新潮は、サッカー日本代表・伊東純也氏が性加害の疑いで刑事告訴されたことを報じた。訴えたのは東京都内に住む女性2人で、代理人によると2023年6月、大阪市内の飲食店で伊東氏と会食した後、ホテルで酒に酔った状態で、同意なく性行為を強要されたという。
これを受けた伊東氏側の代理人は「事実無根で、週刊誌に報道させる目的で行われた悪質な行為だ」として、2月1日、虚偽告訴の疑いで女性2人に対する告訴状を提出した。
伊東氏は、現在開催されている AFCアジアカップに参加していたが、日本サッカー協会(JFA)は、
報道されている事実関係の内容について当事者の主張が異なっていると理解しており、慎重な対応が求められると考えています。JFA としては、伊東選手本人の心身のコンディションを考慮した結果、伊東選手が本日付でチームを離れることを決定しました
として、同氏は途中離脱をすることとなった。
本件における主要な論点の1つは、性被害を告発する女性側の申し立てが虚偽とされたことだ。伊東氏側の弁護士は、伊東氏への刑事告訴が「まったくでっちあげで行われたもの」だと主張する。
一般的に、性被害を告発することは難しく、声を上げるまでに時間がかかることが知られている。その原因の1つとして、被害に遭ったという話は嘘だ、などと被害を否定されることへの懸念があげられる。
伊東氏のケースでも、現状は双方の告訴状が受理されただけであり、今後の捜査や取り調べなどによって、事実関係や証拠を整理していく段階だが、SNS 上ではすでに、女性側の訴えについて嘘だと断定するような声や誹謗中傷が散見されている。本件以外にも、性被害の告発をめぐっては売名目的を疑う声や、金銭目当てだとする指摘が向けられる場面は少なくない。今回、伊東氏側が逆告訴に至ったことで、こうした声がますます強まっていくことが懸念され得る。
そもそも、性被害に関する虚偽の告発はどのくらいあり、それらはどのような動機でなされるのだろうか?