taking sinovac covid-19 vaccination injection(Mufid Majnun, Unsplash) , Illustration by The HEADLINE

ワクチン接種後に何人が死亡しており、その数字をどのように解釈すれば良いのか?

公開日 2021年06月28日 17:31,

更新日 2023年09月14日 16:00,

無料記事 / 社会

今月10日、TBSが【独自】ワクチン接種後に190人以上死亡、遺族『詳細な調査を』(キャッシュ)」という記事を公開した。すでに同記事は削除されているが、YouTubeには同様の報道が残っている。ワクチン接種後の死者については日々繰り返し報道されているが、そのニュースは慎重に見極める必要がある

なぜなら、「ワクチン接種後にたまたま死亡した」のか「ワクチン接種が原因で死亡したのか」には大きな違いがあるためだ。接種後にたまたま死亡する、という都合の良い偶然があるのだろうか?接種後の死者がいる限り不安は拭えないのでは?など様々な疑問があるだろうが、これらに答えるためには、事実を1つ1つ丁寧に確認・解釈していく必要がある。

そこで本記事では、①ワクチン接種後の死亡に関する基本的なデータ ②因果関係の理解 ③ワクチン接種のリスクとリターン という3つのポイントを見ていく。

ワクチン接種後の死亡に関する基本的なデータ

まず、ワクチン接種後の死亡について国内・国外それぞれの基本的なデータを見ていく。ただし、その前に以下2つの用語について確認しておこう。

  • 有害事象(副反応疑い) = 接種後に生じた全ての好ましくない出来事
  • 副反応 = ワクチンとの因果関係が想定されるもの

有害事象については、ワクチン接種後に「たまたま転んで怪我をした」ケースなども含まれるが、副反応はワクチンとの「因果関係」が確認されているケースに限られる。また厚生労働省の資料において「副反応疑い」と表現されている事例は、有害事象のことを指す。

つまり厚生労働省による以下の表を見てもわかるように、有害事象(副反応疑い)には

  1. 摂取による副反応
  2. 接種と因果関係のない偶発的な事象

の2種類が含まれるということだ。

ワクチン接種後に生じる様々な事象について
ワクチン接種後に生じる様々な事象について(厚生労働省「ワクチンの副反応に対する 考え方及び評価について」, CC BY 4.0

これらを念頭に、まずは各国のワクチン接種後の死者について見ていく。すなわち、これらは「因果関係が確認された死者」ではなく「有害事象として確認された死者」を指す。

国内

厚生労働省は、ワクチン接種後の「副反応が疑われる事象」について医療機関などから収集した上で、専門家による評価をおこなっている。新聞やTVなどでは個別事例が日々報じられているが、それらを全て取りまとめたデータである。

こうした専門家の評価を報告するのが審議会(*1)であり、最近では今月23日に開催されている。そこで報告されたファイザー製およびモデルナ製ワクチンに関するデータは、以下の通りだ。

医療機関からの報告(6月13日まで

  ファイザー製   モデルナ製  
推定接種者 2324万5,041人 100% 44万278人 100%
副反応疑い報告数 1万3,671人 0.06% 79人 0.02%
 うち重篤報告数 1,710人 0.01% 3人 0%
 うち死亡者数 254人 0.00% 0人 0%


製造販売業者からの報告(6月13日まで

  ファイザー製   モデルナ製  
推定接種者 2324万5,041人 100% 44万278人 100%
副反応疑い報告数 4,519人 0.02% 8人 0%
 うち死亡者数 137人 0.00% 0人 0%


医療機関は予防接種法にもとづき厚労省への報告をおこない、製造業者は薬機法にもとづき報告をおこなう。両者の死亡者数である合計355人から重複した報告数をのぞくと、以下のようにデータが整理される。

  • 接種開始の2021年2月17日から6月13日までに277件の死者が報告
  • 死因は、心不全37例・出血性脳卒中30例・心肺停止30例など
  • 年齢別に見ると65歳以上248例、65歳未満29例

そしてこの277件を専門家が分析した結果

  • ワクチンと症状名との因果関係が否定できないものは、0件
  • ワクチンと症状名との因果関係が認められないものは、5件(*2)
  • 情報不足などによりワクチンと症状名との因果関係が評価できないものは、275件(*2)

となり、大半が「因果関係が評価できない」という結果になっている。これが何を意味するかは後述するが、重要なことは「現時点で、ワクチンと因果関係が認められた死亡例は国内で0件」ということだ。

(*1)正式名称は、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会。
(*2)複数の症状が報告された3症例について、評価が分かれたため重複で評価結果が集計。したがって、件数の総和は症例数と一致しない。

米国

では、海外ではどうだろうか。たとえば米国では、疾病予防管理センター(CDC)が予防接種実施諮問委員会(ACIP)において、接種に関するデータを報告している。最新データは2021年3月公表と少し古いものだが、以下のような数字(*3)が明らかになっている。

  ファイザー モデルナ 合計
1回以上接種した人 2,837万4,410人 2,673万8,383人 5,522万364人
有害事象 4万8,196件 5万6,567件 10万4,763件
 うち死亡者数 510人 456人 966人


またCDCのサイトでは、最新データの概要も公開されており、2021年6月14日までに3億1000万回以上のワクチンが接種され、VAERSによれば5,343件の死亡報告(0.0017%)が確認されている。

そして日本と同様、これらの死亡例については「入手可能な臨床情報のレビューによって、ワクチンへの因果関係は確認されていない」と示されている。

(*3)このデータは、ワクチン副作用レポート・システム(VAERS:Vaccine Adverse Event Reporting SystemおよびV-safe)を通じて収集されたもので、接種者が経過データを送信する任意のシステムであり、網羅的なデータではない。

英国・EU

また英国では、「イエローカード・スキーム」と呼ばれる副反応が疑われる場合の報告システムがあるが、2021年6月9日までに以下のデータが報告されている。

  ファイザー アストラゼネカ モデルナ
初回の投与回数 約1,560万回 約2,460万回 56万回
イエローカード(有害事象) 7万950枚 20万860枚 4,267枚
関連が疑われる死亡者数 421件 885件 4件


その上で、「死亡例とワクチン接種との関連性を示すものではない。個別事例や事例のパターンを検討しても、ワクチンと死亡の関係は示唆されなかった」と述べられている。

またEU各国におけるワクチン接種後の死亡例について、欧州医薬品庁(EMA:European Medicines Agency)は継続的なレビューを行っており、それぞれ因果関係が確認できないという見解を示している。ちなみにEU全体の有害事象については「疑わしい副反応についてのヨーロッパ・データベース」で確認できるが、死者数などは掲載されていない。

このように日米欧において、ワクチン接種後の死者は存在するものの、いずれも因果関係については否定されている状況だ。

100万人あたり10-20件の死亡例

前述した厚労省の資料では、参考として日本の100万人接種あたりの死亡件数が米英と比較されている。

  • 日本:100万人接種あたり16.2件(2021年02月17日から2021年06月13日)
  • 米国:100万人接種あたり18.0件(2020年12月14日から2021年02月16日)
  • 英国:100万回接種あたり16.1件(2020年12月14日から2021年02月16日)

このデータによれば、各国とも100万人(もしくは100万回)接種あたり15-20件の死亡例が確認できる。重ねて言うが、いずれもワクチンとの因果関係は確認されていない死者であるが、この数字が何を意味するかを見ていこう。

因果関係について

繰り返し述べていた「因果関係」とは何を意味するのだろうか?

因果関係とは、2つの事象が「原因」と「結果」の関係になっていることだ。たとえば「太陽が東から上って西に沈む」のは「地球が1日に1回、西から東へ自転しているから」だが、これは原因と結果の関係にある。

因果関係とは何か

しかし「太陽の動きと自転との関係」のように明確な因果関係を確認できるケースは、それほど多くない

たとえば「水難事故が多い年は、アイスクリームがよく売れる」というデータがあった場合、水難事故とアイスクリームの販売数の間に直接的な関係はない。これはその夏の平均気温が高いため、人々がよく海やプールにでかけたことで水難事故に遭い、同時にアイスクリームの販売を加速させたという話だ。つまり、水難事故の件数(原因)はアイスクリームの販売個数(結果)ではない。

水難事故とアイスクリームであれば多くの人が直感的にイメージがつくかもしれないが、サプリメントについてはどうだろうか?

たとえば、健康になりたいと考えてサプリメントを摂取する人は少なくないが、「サプリメントを飲めば(原因)健康になる(結果)」という因果関係は、科学的には十分わかっていない。サプリメントを摂取するほど健康意識が高い人は、そうではない人よりも健康に気を遣い、多くの運動をして、健康的な食事をとっているから(原因)健康である(結果)可能性もある。

いずれにしても、アイスクリームであれば多くの人は因果関係を簡単にイメージできるが、その科学的な妥当性は考えずに「なんとなくサプリメントを飲めば健康に良さそうだから」と考えている人は多いのではないだろうか。特定の栄養素の摂取が望ましいのは事実だとしても、食品ではなくサプリメントからの摂取に効果があるのかを考えたことがある人は、どれだけいるだろうか?

あるいは「メタボ健診を受けている(原因)人は、長生きできる(結果)」という因果関係は、直感的には関係がありそうに見える。しかし中室牧子氏と津川友介氏は、両者に因果関係がないことを示す複数の研究を著書において紹介している。一見、関係ありそうな事柄であっても、科学的には否定されているケースは少なくない。

他にも「運動をする人(原因)は、健康である(病気になりにくい、結果)」ことを支持する様々な証拠があるが、研究者は、その完全な因果関係を解明できているわけではない。例えば、運動をする習慣は親から受け継ぐことが多いため、それらと関係があるのだろうか?特定の運動に特定の病気を防ぐメカニズムがあるのだろうか?サプリメントのように、運動習慣があるような健康的なライフスタイルを送っている人は、病気の可能性を下げているだけだろうか?

いずれにしても、因果関係の解明というのは決して容易ではないのだ。

ワクチンにおける因果関係

同じように、ワクチンに関連した死亡についても因果関係を評価することは簡単ではない。一般的に、

(A)ワクチンを打ったグループ
(B)ワクチンを打ってないグループ

を比較して、(A)グループに特定の有害事象が確認されて(B)グループで確認されなければ、ワクチンとの因果関係が疑われる。加えて、具体的なメカニズムが解明されれば、その因果関係の「確からしさ」は高まっていく。

もちろん臨床試験の段階で、こうした有害事象を特定するための調査・分析はおこなわれている。たとえば、2020年7月27日から2020年11月14日まで計4万4,820人が(A)と(B)のグループに分けられて、ファイザー製ワクチンとプラセボ(ワクチンの効果を確かめるための、効き目が何もない薬)が投与された。

この結果、(A)グループは動脈硬化症と心停止によって2名が死亡、(B)グループは原因不明2名、出血性脳卒中1名心筋梗塞1名の計4名が死亡している。もちろん(B)グループはワクチンを打っていないため、その死とワクチンには因果関係がないが。そして(A)グループの2名の死についても、ワクチンとは関係がないと結論付けられた。

ただし注意しておくべきは、大規模な臨床試験であっても1万回のワクチン接種につき1例未満で発生するような、非常に稀な副作用を検知することは難しいということだ。

前述したように、現時点では100万人(もしくは100万回)接種あたり15-20件の死亡例が確認されているが、これは10万人規模の臨床試験をおこなって、やっと1-2名が確認されるほどの低い割合だ。

これほど大規模な接種であれば、(B)の対照群と呼ばれるグループを用意することは現実的に難しく、多くの国がこうしたデータを十分に持ち合わせていない

関係がない死者?

前述したように、日本では接種が開始された2021年2月17日から6月13日までに277件の死者が報告されているが、その内訳としては65歳以上が大半だ。具体的に言えば、117日間で248人の高齢者が死亡している。平均すると1日2.1人の高齢者が、ワクチン接種後に亡くなっていることになる。

日本では、ワクチン接種がおこなわれて"いない"2019年に138万1,093人が亡くなっている。平均すると、毎日3,783人が亡くなっている計算で、高齢者だけに絞っても毎日3,400人以上が亡くなっている。つまり毎日3.400人がなくなる日本で、その中にたまたま前日もしくは数日前にワクチンを接種した人が1人いる計算だ。

現状、1日100万人近い人々がワクチン接種を受けており、人口比での接種率が20%を超えた状態で、その中に「ワクチン接種とは関係がない疾病によって亡くなる人がいる」ことは当然だ。逆に言えば、もしワクチン接種が全員に完了した場合、ワクチンと関係があろうがなかろうが、毎日3,700人程度が亡くなる計算になる。

  合計 1日平均
2019年に亡くなった人 138万1,093人 3,783人
  うち高齢者 125万3,839人 3,435人
ワクチン接種後に亡くなった高齢者 248人 2.1人

明確に因果関係を否定できない?

しかしこれらは、「これだけワクチン接種を大規模にやっていれば、関係ない死亡例も増える」という話であり、「ワクチンとの関係が明確に否定されたわけではない」ため、因果関係について言い切ることは難しいと考える人もいるかもしれない。

確かに、ここまで見たように因果関係を明確に否定することは難しい。先ほど述べたように、100万人規模の臨床試験をおこない、長い時間をかければより厳密な評価もできる可能性もあるが、その頃には新型コロナによって大量の死者が出ているだろう。

実際、2009年新型インフルエンザのワクチンについては、スウェーデンとフィンランド当局が、睡眠障害との関係を指摘していた。しかし10年が経った現在も、その因果関係については科学者の間で統一した見解が生まれていない。膨大な時間と予算、データを用意すれば、因果関係が明らかになる可能性もあるが、必ずしてもそうとは言えないところに難しさがある。

そのため、パンデミックに素早く対応しつつ、科学的に誠実な態度を取るならば、あくまで現時点で専門家が出せる結論は「ワクチンと症状名との因果関係が評価できない」ということになるのだ。

因果関係が確認されたケース

もちろん、新型コロナウイルスのワクチンと有害事象の因果関係が確認されたケースがゼロというわけではない。それはアストラゼネカ製ワクチンの接種による血栓が生じるリスクだ。

今年3月の時点で、EMAは「ワクチンとの因果関係は証明されていない」と述べていたが、アストラゼネカ製ワクチンが接種された約2500万件のデータのうち血栓が発生した86件について調査して、7月に「非常に稀な副反応として追加されるべき」と結論付けた

また韓国でも今月21日、アストラゼネカ製ワクチンを接種した男性が死亡した件について、当局がはじめて因果関係を認めた

すなわち現状では、ワクチン接種による副反応のリスクは非常に稀ではあるが存在すると言える。ただし血栓の問題が指摘されているアストラゼネカ製ワクチンについては、日本では若い人への接種が見送られており、日本における懸念は低いと言える。(*4)

(*4)6月23日、厚生労働省が60歳以上を対象として公費接種を認める調整が開始されたと報道された。英国では、血栓症について若年層ほど「利益とリスクが均衡する」という見解がある。

ワクチン接種のリスクとリターン

しかしながら、仮に因果関係があると言えない状況であったとしても、接種後の死者がいる限り不安は拭えないのでは?と感じる人もいるだろう。そこで考えたいのは、ワクチン接種のリスクとリターンだ。

新型コロナの死亡・重症化リスク

この比較が適切かはさておき、以下は新型コロナ感染者と死亡者のデータ(6月25日現在)とワクチン接種者について死亡者を比較した表だ。

端的に言えば、新型コロナに感染する確率や、感染して死亡する確率と比べれば、ワクチン接種後に死亡する確率は限りなく低いという事実だ。そして、すべての事例は因果関係について評価できていない。

  人数 割合
日本の総人口 1億2,547万人 100%
 日本のコロナ感染者 78万7,988人 0.62%
  うち死亡者 1万4,593人 1.83%
ワクチン接種者 975万9,770人 100%
 うち因果関係が評価できない死亡者 131人 0.0013%


新型コロナウイルスのリスクは、死亡だけに留まらない。2020年6月以降、重症化や死亡リスクについては以前に比べて低下しているが、厚労省によれば以下の割合となっている。

  • 重症化する人の割合は約1.6%(50歳代以下で0.3%、60歳代以上で8.5%)
  • 死亡する人の割合は約1.0%(50歳代以下で0.06%、60歳代以上で5.7%)

また重症化のリスクが高いのは、高齢者のイメージが強いかもしれないが、基礎疾患のある人および一部の妊娠後期の人にとってもリスクが高いと指摘されている。慢性腎臓病や糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満、喫煙などの人々は、重症化リスクが高い。

後遺症リスク

また厚生労働省によれば、6ヶ月後に21%の人が疲労感・倦怠感を抱えており、息苦しさ(13%)や睡眠障害(11%)、思考力・集中力の低下(11%)、味覚障害(9%)や嗅覚障害(7%)などが後遺症として報告されている。

加えて、こうした症状が1つでも存在すると、不安や抑うつ、新型コロナウイルスに対する恐怖、睡眠障害の自覚など精神的な課題も報告されている。

以上のように見ていくと、新型コロナに感染して死亡・重症化したり、後遺症に苦しむリスクは、ワクチン接種により非常に稀な副反応に直面するリスクに比べると、非常に高いと言える。

交通事故を心配して家から出ない?

ところで、いきなり「リスクとリターンを考えて」と言われても、身構えてしまう人もいるかも知れない。しかし多くの人は、日々の生活の中で無意識にリスクとリターンを考慮している。

たとえば日本において、がんや心疾患で亡くなる人は毎年2-30万人いる。また不慮の事故で亡くなる人は4万人近くおり、交通事故でなくなる人は4000人以上いる(いずれも2019年のデータ、下図)。しかし交通事故にあうリスクが高いからといって、外出を控える人は殆どいないだろう。

原因 総死者数 1日あたり
がん 37万6,392人 1031.2人
心疾患(高血圧性除く) 20万7,628人 568.8人
不慮の事故 3万9,410人 107.9人
新型コロナによる死者(累計) 1万4,593人 39.9人
交通事故 4,279人 11.7人
ワクチンとの因果関係が評価できない死者 277人 -
ワクチンとの因果関係が否定できない死者 0人 -


以上のように考えると、ワクチンを受けないことによるリスク(コロナによる死者は1万4,500人以上)と受けることのリターンを天秤に掛けることもイメージがつきやすいかもしれない。

またリターンとしては、自らが新型コロナに感染したり重症化するリスクを抑えられるだけでなく、多くの人がウイルスへの抗体を持つことで社会全体が守られる「集団免疫の効果」も期待されている。パンデミックが終息することによって、緊急事態宣言などによってかかっている経済への重い負荷が軽減されることも、ワクチン接種による大きなリターンだ。

以上のように、「ワクチン接種後の死者」という報道には慎重になる必要がある。もちろんワクチン接種は個人の自由意志に任されており、接種することが難しい人もいる。厚生労働省は、以下のような人については接種を勧めていない

  • 明らかに発熱している方
  • 重い急性疾患にかかっている方
  • ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症の既往歴のある方
  • 上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある方
  •  

そのため、ワクチン接種ができない人に対しての偏見や誤った批判は避ける必要がある。すべての人がそのことを前提として、因果関係やリスクとリターンなどについて、丁寧に理解して判断する必要があるのだ。

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✍🏻 著者
編集長 / 早稲田大学招聘講師
1989年東京都生まれ。2015年、起業した会社を東証一部上場企業に売却後、2020年に本誌立ち上げ。早稲田大学政治学研究科 修士課程修了(政治学)。日テレ系『DayDay.』火曜日コメンテーターの他、『スッキリ』(月曜日)、Abema TV『ABEMAヒルズ』、現代ビジネス、TBS系『サンデー・ジャポン』などでもニュース解説。関心領域は、メディアや政治思想、近代東アジアなど。
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