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2024年、これだけは押えたい5つのキーワード ー 選挙・AI・ガバナンス・自然災害/紛争・インフレ

公開日 2024年01月04日 19:00,

更新日 2024年01月05日 23:46,

有料記事 / オピニオン

イスラエル・ハマス戦争、ロシア・ウクライナ戦争、ChatGPT の登場など、すべてのニュースを予測することは難しい。しかし、確実に生じる変化や予想されるイベントは、すでに分かっている。

2024年、必ず押さえておきたいキーワードを紹介する。

1. 選挙

各国メディアで、2024年が選挙イヤーになることが注目されている。Economist 誌によれば、今年は世界人口の約50%に相当する約42億人が、各国で何らかの有権者として投票する機会を得る。

各国でおこなわれる国政選挙の中には、トランプ前大統領の復活が注目される米国だけでなく、対中国関係に大きな影響をもたらす台湾や、インドやパキスタン、バングラデシュ、インドネシアなど世界最大規模の人口を誇る国々が含まれる。旧ソ連の最高指導者、ヨシフ・スターリン以来となる長期間の指導者として君臨するプーチン大統領が、再選に向けて余念がないことも注目だ。

台湾の選挙は、1月におこなわれる。蔡英文総統の任期満了に伴い、その後継者である民進党・頼清徳(らい せいとく)氏と国民党・侯友宜(こうゆうぎ)氏が争うが、中国・習近平国家主席が台湾統一の意欲を高める中、その選挙結果が新たな政治的イベントを誘発するかもしれない。

現時点では、各国の選挙結果が「どのような影響をもたらすかを断定することは容易ではない」。しかし、新たに選ばれるリーダーの政治的判断は、後述する AI 規制 や金融政策などのビジネス・経済分野に大きな影響を与えるだけでなく、欧米諸国と中ロ、グローバルサウスのパワーバランスを脆弱化させる可能性を秘めている。

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世界を大きく変えるような選挙結果は少ないだろうが、今年最大のリスク要因であることは確かだ。

2. AI

2023年が、AI の1年だったことは間違いない。ChatGPT の登場からサム・アルトマンCEO の追放劇、それに伴う e/acc の台頭まで、OpenAI は話題に事欠かなかった。

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このトレンドを牽引する AI 関連企業は、Anthropic や Databricks、Cohere、Inflection など数多く存在する。

2024年は、印象的な技術が私たちを驚かせたり、消費者向けの大ヒット製品が登場するよりも、確実なコスト低減や社会実装が進みそうだ

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✍🏻 著者
編集長 / 早稲田大学招聘講師
1989年東京都生まれ。2015年、起業した会社を東証一部上場企業に売却後、2020年に本誌立ち上げ。早稲田大学政治学研究科 修士課程修了(政治学)。日テレ系『DayDay.』火曜日コメンテーターの他、『スッキリ』(月曜日)、Abema TV『ABEMAヒルズ』、現代ビジネス、TBS系『サンデー・ジャポン』などでもニュース解説。関心領域は、メディアや政治思想、近代東アジアなど。
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