アフガニスタンで何が起きたのかを概観する

公開日 2021年08月17日 22:54,

更新日 2021年08月17日 23:07,

有料記事 / 政治・国際関係

15日夜、アフガニスタンで反政府武装勢力のタリバンが首都カブールを掌握するとともに、アシュラフ・ガニ大統領が出国したことで、事実上ガニ政権は崩壊した。

アフガニスタンでは、2001年の米同時多発テロを受けて米国をはじめとする有志連合が侵攻して「テロとの戦い」を展開、20年間に渡って、米国によって支援された政権が統治していた。しかし今年4月、米ジョー・バイデン大統領が駐留米軍の完全撤退を発表してから、タリバンの攻勢が強まっていた。

一体、これまで何が起き、そしてなぜこのような事態になっているのか?これまでの経緯などを概観する。

タリバンとは何か?

そもそも、タリバンとは何なのだろうか。タリバンの主張によれば、最初の指導者ムハンマド・オマルと20人のメンバーによって、1994年に設立された武装勢力だ。パシュトゥー語で「学生」や「探求者」を意味する「طالبان(ṭālibān)」という名前は、1980年代にパキスタン北部でアフガニスタン難民のために設立されたマドラサ(イスラム教の宗教学校)出身のメンバーによって組織が生まれたことに由来している。

当時のアフガニスタンは内戦が続いており、軍事介入をおこなっていたソ連軍も1989年に撤退して、不安定な政権による統治が続いていた。こうした中で、台頭してきたのがタリバンだった。当初、国内で支持を集めて快進撃を続けたタリバンは、1996年9月に首都カーブルを制圧して、実質的に国の統治を担うことになったが、その状況を当時のThe New York Times紙は以下のように報じている

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著者
編集長
1989年東京都生まれ。2015年、起業した会社を東証一部上場企業に売却後、2020年に本誌立ち上げ。早稲田大学政治学研究科 修士課程修了(政治学)。Abema TV『ABEMAヒルズ』、日テレ系『スッキリ』、現代ビジネス、TBS系『サンデー・ジャポン』などでもニュース解説をおこなう。関心領域は、メディアや政治思想、近代東アジア、テクノロジー時代の倫理と政治など。
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