ディズニーは、なぜ動画配信サービスでNetflixを追い越したか?

公開日 2022年08月24日 17:52,

更新日 2022年09月15日 11:09,

有料記事 / ビッグテック

ウォルト・ディズニーの今期決算で、同社がストリーミング動画配信サービスの契約数でNetflixを抜き、業界トップに立った

同社が展開するDisney+などのストリーミングサービスの総契約件数は、2022年7月時点で2億2,000万件を超える。Netflixは今年に入って100万件以上の会員減少を経験しており、この間にディズニーが契約件数で上回ったかたちだ。

「サブスク疲れ」やパンデミック明けの反動から、Netflixに限らずストリーミング業界全体の停滞が懸念される中で、ディズニーの健闘ぶりは注目に値する。ディズニーはいかにしてNetflixを追い越したのだろうか?そして今後のストリーミング業界は、どのように勢力図を変化させていくのだろうか?

両サービスの契約数比較

まずは、両サービスの具体的な契約件数を比較していこう。

ウォルト・ディズニーは8月10日、Disney+を含む同社のストリーミングサービスの総契約件数が、第3四半期末(7月2日)時点で、前期から約1,440万件増の約2億2,110万件になったと発表した。この数字には、Disney+の契約数に加えて、コムキャストと共同出資するHulu、スポーツ専門チャンネルのESPN+の契約数も含まれている(*1)

一方、Netflixは7月19日の第2四半期(4-6月)決算で、契約件数が前期比で約97万件減の約2億2,067万件発表している。各ストリーミングサービスの契約件数と増減数は、次のとおりだ。

表1:ディズニーおよびNetflixの各ストリーミングサービス契約件数

 

サービス名

契約件数(百万件)

前期比(百万件)

ウォルト・ディズニー

Disney+

152.1

+14.4

Hulu

46.2

+0.46

ESPN+

22.8

+0.45

合計

221.1

+15.31

Netflix

220.7

-0.97

 

これによって、今期の決算でディズニーは契約件数で競合のNetflixを追い越したこととなる。

Disney+は、2019年11月にスタートしたばかりのサービスだ。2007年から15年にわたってストリーミングサービスを提供して急速な成長を遂げていたNetflixを、3年も経たずに超えたことは驚異的な出来事だと言える。

(*1)ディズニーの発表した総契約件数は、会員人数ではなく会員契約件数であるため、同じ会員が3サービスを同時に契約している場合は重複してカウントされる。

急速な成長の理由

それではなぜ、ディズニーは急速な成長を遂げたのだろうか。その理由は、次の3つから理解することができる。

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著者
シニア・エディター
早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社マイナースタジオの立ち上げに参画し、同社を売却。その後、The HEADLINEの立ち上げに従事。関心領域はテックと倫理、政治思想、東南アジアの政治経済。
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