なぜソフトボーイカルチャーが台頭したのか

公開日 2021年11月03日 20:55,

更新日 2021年11月03日 21:09,

有料記事 / 社会

2010年代半ばに登場した、伝統的な「男らしさ」を誇示するのではない、新しいタイプの男性ポップスターを表す言葉として「ソフトボーイ」という概念がある。近年、このソフトボーイが新しいポップアイコンとして(伝統的な「男らしい」アーティストに代わり)米国のポップカルチャーを席巻していると指摘する論者もいるなど、注目を集めている。

本記事では、ソフトボーイ概念の定義や特徴を整理しつつ、フェミニズムや男性性をめぐる議論の流れを踏まえて、彼らが台頭してきた理由とその意味するところを見ていく。

ソフトボーイとは何か

アーバンディクショナリーによれば、ソフトボーイとは、

男性的ではない男性。物腰の柔らかさや温和な性格から『かわいらしい』と表現されることがある。

という意味を持つ言葉だ。そこから転じて、2010年代半ばに登場した新しいタイプの男性スターを表す言葉としても用いられる。その特徴は「ジェンダー規範を意図的に覆」し、服やアクセサリー、ヘアスタイルなどを通して、自分のソフトで優しい側面を外見的にも表現していることにあるとされる

代表的な存在は、イギリスのボーイバンドOne Direction(現在は活動休止中)の一員で、ミュージシャン兼俳優のハリー・スタイルズだ。彼は服装の中にいわゆるフェミニンな要素を取り入れることが定番化しており、米『VOGUE』でも「女性用」のドレスを着用したルックを披露するなど、ジェンダーを超えたファッションのスタイルを提示することで知られている

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著者
レポーター
早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社マイナースタジオの立ち上げに参画後、同社を売却。その後、The HEADLINEの立ち上げに従事。関心領域は、政治思想や東南アジアの政治経済など。
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