Benjamin Netanyahu(Government Press Office of Israel, CC BY-SA 3.0) , Illustration by The HEADLINE

ICC、イスラエルとハマスの指導者5名に逮捕状請求=本当に逮捕できるのか?

公開日 2024年05月24日 12:57,

更新日 2024年05月24日 12:57,

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この記事のまとめ
💡ICC、イスラエルとハマスの指導者5名に逮捕状請求=本当に逮捕できる?

⏩ 西側の支援国に初の逮捕状請求
⏩ アメリカは請求した検察官を脅迫、制裁の構えも
⏩ 実際に逮捕できる可能性が低いとされる理由とは?
⏩ 今後の動きによっては戦後国際秩序の転換も示唆

2024年5月20日(現地時間)、国際刑事裁判所(ICC)のカリム・カーン主任検察官は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相や、ハマスのガザ地区指導者であるヤヒヤ・シンワル氏など計5名に対し、戦争犯罪や人道に対する罪で逮捕状を請求した(*1)

カーン検察官の声明

イスラエル当局者の間では、4月下旬から ICC が逮捕状の発行を準備しているという見方が強まっていた

今回の決定は、2つの点で異例と言える。1つは、ICC が、西側諸国の支援を受ける国家元首に対して初めて逮捕状を請求したことであり、もう1つは、カーン検察官に対し、アメリカ共和党の上院議員12名(*2)から圧力がかかっていた中で、ICC が動いたことだ。

上院議員らは4月下旬、カーン検察官に宛てて、「イスラエルを標的にすれば、我々もあなた方を標的にするだろう」という書簡を送った(太字は引用者による、以下同様)。そして、逮捕状請求の動きを進めれば、「あなたの従業員や関係者を制裁し、あなた方とあなたの家族の米国への入国を禁止する」としていた。

ICC から発表された容疑の詳細は後述するが、世界中の抗議活動で言及されているジェノサイド(集団殺害)やアパルトヘイト犯罪は、罪状に含まれなかった

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ICC の動きは歴史的とされている一方、イスラエルとハマスの指導者たちが本当に逮捕されるかについては疑義が呈されており、その可能性は低いとさえ言われている

国際社会は、イスラエルとハマスの指導者を逮捕できるのだろうか。そして今回の動きは、戦争と国際社会にとって何を示唆しているのだろうか。

(*1)現状、ICC の裁判を司る部門が何か動きを見せたわけではない。そのため、以下で ICC と言及する際は、便宜上 ICC の検察当局を指すものとする。
(*2)トム・コットン、マーシャ・ブラックバーン、テッド・バッド、テッド・クルーズ、ピート・リケッツ、リック・スコット、ミッチ・マコーネル、ケイティ・ブリット、ケビン・クレイマー、ビル・ハガティ、マルコ・ルビオ、ティム・スコットの12名。

容疑の概要

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✍🏻 著者
シニアリサーチャー
早稲田大学政治学研究科修士課程修了。関心領域は、政治哲学・西洋政治思想史・倫理学など。
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